2. 【パートの働き方】非正規の職員・従業員数「2128万人」パートを選ぶ理由は?

こうしたルールが変わる背景には、多様化する働き方の実態があります。総務省の「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果の要約」によると、2025年の非正規の職員・従業員数は全体で2128万人(女性:1450万人)にのぼります。

非正規雇用(パートタイムなど)の働き方を選んだ主な理由について、全体の傾向と女性の傾向をそれぞれ見てみましょう。

現職の雇用形態についた主な理由別非正規の職員・従業員数の推移2/2

現職の雇用形態についた主な理由別非正規の職員・従業員数の推移

出所:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025 年(令和7年)平均結果の要約」

2.1 非正規雇用(パートタイムなど)の働き方を選んだ主な理由【全体】

  • 1位:「自分の都合のよい時間に働きたいから」757万人
  • 2位:「家計の補助・学費等を得たいから」366万人
  • 3位:「家事・育児・介護等と両立しやすいから」226万人

2.2 非正規雇用(パートタイムなど)の働き方を選んだ主な理由【女性】

  • 1位:「自分の都合のよい時間に働きたいから」529万人
  • 2位:「家計の補助・学費等を得たいから」285万人
  • 3位:「家事・育児・介護等と両立しやすいから」218万人

このデータからもわかるように、「正社員になれないから」という消極的な理由よりも、家事や育児など自分の生活に合わせて自発的にパートタイムを選んでいる方が非常に多いのが現状です。

だからこそ、働き方のスタイルが違うというだけで、不合理な待遇の差が生じることは改善されなければなりません。今回の改正は、まさにそうした多様な選択を後押しする制度だといえます。

2.3 自分から動くための「2つのステップ」

制度が新しくなっても、疑問に思うことがあれば自分から確認することが大切です。まずはご自身の雇用契約書や会社の就業規則(会社のルールブック)を確認し、どのような手当があるのかを把握しましょう。

その上で、新ルールに基づき、待遇差の内容や理由について会社へ説明を求めてみてください。会社側は、資料を使って口頭で説明するか、分かりやすい資料を交付するなどの対応が求められています。疑問があれば遠慮せず、「正社員の方との違いについて教えていただけますか」と質問してみましょう。

3. まとめにかえて

今回は2026年10月1日施行のパートタイム・有期雇用労働者に関する同一労働同一賃金の新ルールと、働く人たちの実態について解説しました。

会社に説明を求める権利の明記や、賞与・各種手当にバランスが求められる点が大きな特徴です。働き方の多様性が広がる現代において、ご自身の選んだライフスタイルが不当に評価されないための知識を持っておくことはとても重要です。ルール改正を機に、まずはご自身の労働条件を確認し、納得できる働き方を目指してみてはいかがでしょうか。

パートタイムで働く方にとって、賞与や家族手当の有無は「家計のゆとり」に直結します。これまで生保職員やFPとして多くの方の家計を見てきましたが、手当が少し増えるだけでも、教育費の準備や保険の見直しがぐっと楽になります。会社に説明を求めるのは勇気がいるかもしれませんが、制度に守られた正当な権利です。まずは手元の通知書や就業規則をじっくり読むところから始めてみてくださいね。
村岸 理美

参考資料

横野 会由子