【パートと正社員】2026年10月から待遇改善へ《同一労働同一賃金》の新ルールとは?月間給与の差「およそ5.5倍」
労働条件明示事項の追加やボーナスや手当のルール見直しなどチェック
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2026年8月5日、厚生労働省より最新の毎月勤労統計調査(2026年6月分速報)が発表されました。また、2026年10月1日からは、パートタイムや契約社員の待遇改善を目的とした「同一労働同一賃金」に関する新しいルールがスタートします。
私もファイナンシャルプランナー(FP)として日々家計相談をお受けするなかで、「正社員と同じ仕事をしているのに、パートというだけで手当がつかずモヤモヤする」といった、働き方やお給料に関する切実なお悩みをうかがうことがあります。育児や介護、ご自身の体調に合わせてパートタイムという働き方を選ぶ方はたくさんいらっしゃいますが、立場の違いだけで不公平な思いをするのは辛いですよね。
今回は、最新データから働き方の実態をひも解きつつ、秋から始まるルールの3つの変更点を分かりやすく解説します。
1. 【パートと正社員】月間給与の差「およそ5.5倍」労働時間にはどんな違いがある?
2026年に8月5日に厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査 2026(令和8)年6月分結果速報」を見ると、正社員(一般労働者)の現金給与総額は81万5745円、パートタイム労働者は14万6197円となります。この月間の給与総額に大きな差が生じる背景には、前提となる「労働時間」の違いがあります。
1.1 1ヶ月の総実労働時間(実際に働いた時間)
正社員などの一般労働者は165.0時間だったのに対し、パートタイム労働者は86.6時間でした。正社員の方が約1.9倍長く働いています。
1.2 基本の労働時間と残業時間の違い
契約上の基本の労働時間(所定内労働時間)を見ると、正社員は150.6時間、パートタイム労働者は83.9時間です。一方、残業や休日出勤(所定外労働時間)は、正社員が14.4時間、パートタイム労働者が2.7時間と、約5.3倍もの大きな開きがありました。
1.3 1ヶ月の出勤日数
正社員が19.7日、パートタイム労働者が14.5日と、月に約5日間の差があります。
パートタイムという働き方は、残業が少なく出勤日数も抑えられているため、家庭や自分の時間と両立しやすいという大きなメリットがあります。働く時間が短ければ、月々受け取るお給料(月給の総額)に差が出るのは自然なことです。
しかし、本当に見直すべき問題は「時間当たりの賃金(時給)」や、ボーナス・各種手当における「不合理な待遇差(納得のいかない不公平な差)」です。同じ仕事や責任を担っているなら、雇用形態に関わらず公平に評価しようというのが「同一労働同一賃金」の考え方です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。