2026年8月は、偶数月に訪れる年金の定期支払日がある月です。この時期からしばらくの間、自宅に届いていないか確認しておきたい書類があります。
2026年8月から日本年金機構より順次発送が始まった「公金受取口座登録の意向確認書」について、対象となる方の要件や今後のスケジュール、市区町村窓口では対応できない注意点、そして便乗詐欺への防衛策までをこの記事でまとめて解説します。
なお、意向確認書の送付対象・除外要件や、発送スケジュール・問い合わせ先に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。
1. この記事の3つのポイント
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8月から順次、年金振込口座を「公金受取口座」として登録するかを確認する意向確認書が簡易書留で届く -
すでに口座登録済みの方など、5つの除外要件に該当する場合は送付されない -
市区町村や年金事務所の窓口は対応不可。確認は専用フリーダイヤルへ、便乗詐欺にも要警戒
2. まずおさらい、公的年金の仕組みと2026年度の受給額
日本の公的年金は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する1階部分の「国民年金」と、会社員や公務員が上乗せして加入する2階部分の「厚生年金」からなる2階建ての仕組みです。
2026年度(令和8年度)の年金額は、物価や賃金の上昇を反映し、国民年金が前年度比1.9%(満額:昭和36年4月1日以前生まれは月額7万408円、4月2日以後生まれは月額7万608円)、厚生年金が2.0%の増額改定となりました。
4年連続のプラス改定ではあるものの、物価上昇のスピードには追いついておらず、実質的な購買力はむしろ目減りしているのが実情です。
実際の平均受給額(国民年金部分を含む)は、全体で月額約15万円ですが、男女別に見ると男性が約17万円、女性が約11万円と、現役時代の働き方によって受け取れる額に大きな差が生じています。
公的年金の仕組みや、額面から引かれる社会保険料・税金の「天引き」の実態については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
すでに年金生活を送っている方だけでなく、シニアの親御さんを持つご家族、そして将来に備えたい現役世代の方にも、これからの暮らしと資産設計を考える参考にしていただければ幸いです。
2.1 【シミュレーション】男女の年金格差、10年でどれだけの差になる?
先ほど確認した「男性約17万円・女性約11万円」という平均受給額の差は、月単位で見ると6万円ですが、これが積み重なるとどの程度の差になるのでしょうか。
- 男性の受給総額(10年間):17万円×12カ月×10年=2040万円
- 女性の受給総額(10年間):11万円×12カ月×10年=1320万円
- 10年間の差額:約720万円
受給開始から10年というスパンだけでも、720万円という大きな開きが生じる計算です。この差は現役時代の厚生年金加入期間や収入の違いがそのまま反映された結果であり、老後の資産計画を夫婦で考えるうえでも押さえておきたいポイントといえます。
3. 2026年8月開始「公金受取口座登録の意向確認書」とは?
公金受取口座登録法の改正により、年金受給者に対して「年金振込口座の情報をデジタル庁へ提供し、公金受取口座として登録することに同意するか」を確認する意向確認書が、簡易書留で送付されています。
登録が完了すれば、今後の給付金などをより迅速かつ確実に受け取れるようになります。
3.1 自分は対象?送付される人・されない人
送付対象となるのは、2026年4月15日時点で65歳以上(昭和36年4月16日以前生まれ)の年金受給者です。ただし、次のいずれかに該当する場合は送付されません。
- すでに公金受取口座を登録している方
- 令和8年4月に年金が支払われなかった方(全額支給停止、振込不能など)
- 国外に居住している方
- 共済組合等から支給される年金のみを受給している方
- 令和7年6月以降の年金請求手続きにおいて、公金受取口座への登録意思表示をした方 など
3.2 意向確認書が届いたら、どう対応する?
手続きの内容は、公金受取口座への登録を「希望する(同意)」か「希望しない(不同意)」かによって異なります。
登録を希望する場合(同意)
- 特別な手続きは不要です。
- そのままにしておくと、年金振込口座の情報(金融機関名・口座番号等)やマイナンバーが自動的にデジタル庁へ提供され、登録が完了します。後日、デジタル庁から登録結果の通知が届きます。
登録を希望しない場合(不同意)
- 意向確認書の下部にある「公金受取口座登録不同意申出書」を切り離します。
- 同封の目隠しシールを貼り、裏面の差出人欄を記入したうえで、記載された返送期限(目安)までに返送してください。
3.3 【シミュレーション】不同意の返送期限はいつまで?
次の注意点でも触れますが、意向確認書は受け取ってから45日以内に不同意申出書を返送しないと、自動的に「同意」扱いになります。実際にどのくらいの期間になるのか、具体例で確認してみましょう。
- 意向確認書を受け取った日:仮に8月20日とする
- 受取から45日後:10月4日ごろ
つまり、8月20日に受け取った場合は10月4日ごろまでに不同意申出書を返送する必要がある計算です。実際の期限は意向確認書に記載された返送期限(目安)を必ず確認してください。届いた日から日数が経つほど失念しやすくなるため、受け取ったタイミングでカレンダーに期限を書き込んでおくと安心です。
3.4 押さえておきたい3つの注意点
「45日」を過ぎると自動的に同意扱いになる
意向確認書を受け取ってから45日以内に不同意申出書の返送がない場合、登録に「同意」したものとみなされ、自動的に公金受取口座として登録されます。
不在等で受け取れなかった場合は登録されない
不在等により書類自体を受け取れなかった場合は「意向確認ができなかった」ものとして扱われ、口座が勝手に登録されることはありません。
不同意申出書を紛失した場合は「専用ダイヤル」へ
不同意申出書は再発行できません。ただし、任意の様式で提出できる場合があるため、紛失した際は速やかに「意向確認書照会専用フリーダイヤル」へ相談しましょう。
3.5 発送スケジュールと相談窓口
意向確認書は、2026年8月から2027年2月(予定)にかけて順次発送されます。
あわせて、手続きに関する問い合わせ窓口として、2026年8月4日から「意向確認書照会専用フリーダイヤル」が開設されています。
- 意向確認書照会専用フリーダイヤル: 0120-74-0011
- ※フリーダイヤルが利用できない場合は 050-3524-7372
- マイナンバー総合フリーダイヤル: 0120-95-0178
市区町村の窓口や年金事務所の窓口では、この件に関する対応を行っていません。確認や相談は、必ず上記の専用フリーダイヤルをご利用ください。




