3. 「資産3000万円」を達成するために現役世代がつけておくべき習慣5つ

資産3000万円を築くには、短期間で大きな利益を狙うのではなく、家計を管理しながら長く積み立てることが大切です。

収入や家族構成、運用結果によって達成までの道のりは異なりますが、現役世代のうちから次の5つを習慣にしておくと、計画的に資産形成を進めやすくなります。

3.1 習慣1:目標額と達成時期を明確にする

目標までの期間が長いほど、毎月用意しなければならない金額を抑えやすくなります。

そのためまずは、現在の資産額を確認し、目標額までいくら不足しているのか、毎月いくら積み立てる必要があるのかを整理しましょう。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)でも、ライフイベントに必要な資金を整理し、長期的な収支を確認することが示されています。

金融リテラシー・マップの主な内容3/3

金融リテラシー・マップの主な内容

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「金融リテラシー・マップ」

結婚や住宅購入、教育費なども踏まえ、無理のない計画を立てましょう。

3.2 習慣2:家計の収支と資産額を定期的に確認する

資産形成を続けるには、毎月の収入と支出を把握し、貯蓄に回せるお金を確保する必要があります。

まずは、給与や副収入などの収入と、住居費、保険料、通信費、食費などの支出を洗い出しましょう。

支出が収入を上回っている状態では、資産を継続的に増やすことは難しくなります。

預貯金や投資商品の残高だけでなく、住宅ローンなどの負債も含めて確認し、収入と支出に加え、資産と負債を見える化し、家計全体の状況を把握しておくと安心です。

3.3 習慣3:給与を受け取ったら先に積み立てる

生活費を使った後に残った金額を貯めようとしても、月によって貯蓄額が安定しないことがあります。

そこで取り入れたいのが、給与を受け取った時点で一定額を貯蓄や資産形成に回す「先取り」の仕組みです。

自動積立や給与天引きなどを利用すれば、毎月自分で判断しなくても積み立てを続けられます。

金額の大きさだけでなく、無理なく継続できる仕組みをつくっていきましょう。

3.4 習慣4:長期・積立・分散を意識して運用する

3000万円を目指す場合、預貯金だけでなく、投資を資産形成に取り入れる方法もあります。

金融庁は、資産形成の基本として「長期・積立・分散投資」を紹介しています。

一定額を長期間積み立て、投資先を複数の資産や地域などに分けることで、購入時期や特定の投資先に偏るリスクを抑えやすくなります。

実際に新NISAで積み立てた場合にどの程度資産が増えるのか、月10万円×15年積立のシミュレーション記事もあわせて参考にしてみてください。

ただし、投資には元本割れの可能性があるため、短期間で使う予定のあるお金まで運用に回さないことが重要です。

3.5 習慣5:資産形成の計画を定期的に見直す

資産形成を始めた後も、同じ計画を変えずに続ければよいとは限りません。

結婚や出産、住宅購入、転職などによって、収入や支出、必要となるお金は変わるため、定期的に資産残高と積立状況を確認し、現在の家計に合わなくなった部分を見直しましょう。

収入に余裕が生まれた場合は積立額を増やし、支出が増えた場合は無理のない水準へ調整します。

資産3000万円は、誰もが同じ方法や期間で達成できる金額ではありません。

周囲の平均額と比べるだけでなく、自分の家計に合わせて「収支を管理する」「先取りで積み立てる」「定期的に見直す」といった行動を続けることが大切です。

中本 智恵

銀行の窓口で資産運用や預金のご相談を伺っていた頃も、着実に資産を増やしている方には共通点があると感じていました。特別な運用テクニックよりも、給与が入ったら先に一定額を積み立てる「先取り」の仕組みを持ち、それを崩さず続けている方が多かった印象です。

また、資産額を定期的に確認する習慣がある方は、収入や支出の変化があった際にも早めに気づいて計画を見直せるため、無理なく積み立てを継続できているように見えました。

3000万円という数字だけを見ると遠く感じるかもしれませんが、今回紹介した5つの習慣は、どれも今日から始められるものばかりです。まずはご自身の資産額と目標を整理するところから、少しずつ取り組んでみてください。

4. 資産3000万円を目指すなら、現役世代のうちから準備を始めよう

本記事では、年代別の平均貯蓄額と中央値、資産3000万円以上を保有する世帯の割合を紹介しました。

年代別の貯蓄額を見ると、単身世帯・二人以上世帯ともに平均値が中央値を上回っており、世帯による資産額の差が大きいことが分かります。

資産3000万円を目指す際は、周囲の平均額だけに左右されず、目標と積立額を決め、家計管理や先取り貯蓄、長期・積立・分散投資を続けることが大切です。

定期的に計画を見直しながら、自分の家計に合った方法で資産形成を進めましょう。

参考資料

中本 智恵