2. 【将来の年金】「ほんとうにもらえる?」最新の財政検証で確認!
少子高齢化が進む中、「将来ほんとうに年金がもらえるのか」という疑問を持つ方もいるかもしれません。国は原則5年ごとに「財政検証(年金制度の定期健康診断)」を行い、100年先を見据えた持続可能性を検証しています。最新の検証結果から、押さえておきたいポイントを2つ紹介します。
2.1 ①年金制度は将来的になくなる?
結論:制度が破綻しない仕組みが導入されています。
国はおおむね100年間という長期的な視点で、制度が維持できるかを厳しくチェックしています。現役世代の減少といった社会の変化に対しては、「マクロ経済スライド」という仕組みが作動します。これは、現役世代の減少や平均余命の延びにあわせて、給付水準を自動で調整するシステムです。この仕組みがあることで、制度そのものが消滅することなく、持続可能性が担保されています。
2.2 ② 将来もらえる年金は減ってしまう?
結論:若い世代ほど「実質的な年金額」は増加する見通しです。
今回の財政検証では、各世代の将来的な年金額の分布が初めて推計されました。その結果、以下の理由により、若い世代ほど将来受け取る平均年金額(物価などを考慮した実質的な価値)は、むしろ増加する見通しであることが示されています。
- 「働く期間」が長くなる: 社会全体で長く働くスタイルが定着し、年金の元手となる期間が延びること。
- 「賃金」が上がること: 実質的な賃金の上昇が、将来の受給額を押し上げること。
特に、労働参加が進む女性の平均年金額は大きく伸びると予測されています。
ここがポイント!
ここでいう「実質的」とは、将来の物価上昇などに負けない「価値」のこと。単に数字が増えるだけでなく、将来の生活水準に見合った「買える力」がしっかり確保されるという、心強いデータといえます。
3. まとめにかえて
今回は、日本年金機構などの資料をもとに、最新の年金事情について詳しく見てきました。私たちが受け取る年金は、物価や賃金の動向を反映して毎年見直しがされています。
今年の年金額は、月1300円の引き上げとなっており、昨今続く物価高の中で年金額が増えるのは嬉しいことですよね。
ただし、年金額が増えても食品や日用品の値上げは止まらず、近年の異常気象の影響で夏場はエアコンを利用する頻度が増え、電気代の負担も増えるし大変という方も多いでしょう。特に、現役時代の収入と比べると少ない年金収入で日々の生活をやり繰りするのはどの方にとっても非常に厳しい話です。
筆者が前社で営業をしていた頃、高齢者のお客様にお会いすると「年金だけではどうしても生活費が足りないから、貯金を取り崩さないと」とおっしゃる方も非常に多かったです。
今でも物価高の影響で生活が大変という方は多いですが、この物価高は今後も続いていくかもしれません。
もしそうなると、現役世代の私たちが年金生活に入るころにはさらに厳しい年金生活が待ち受けていることでしょう。
そのため、年金生活で苦労しないためにも現役世代の私たちは今のうちから老後に向けてしっかり老後資金の準備を進めておきましょう。
自分の将来の受給見込額を早めに把握し、NISAやiDeCoなども活用しながら無理のない範囲で準備を進めていくことが大切です。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「いっしょに検証!公的年金・令和6(2024)年財政検証結果」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 内閣府「国民経済計算(GDP統計)2026年4-6月期・1次速報(2026(令和8)年8月17日公表)」
鶴田 綾




