6. 【75歳以上 後期高齢シニア】年金額によって負担割合はどう変わる?収入別の目安を確認
後期高齢者医療制度の窓口負担割合は、年金額だけで決まるわけではありません。実際には年金収入に加え、その他の所得や世帯全体の状況も考慮されます。
2割負担が導入後、2割負担となる人は被保険者全体の約20%、その他多くの人が1割負担になると発表されています。
2割負担の導入

出所:厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」
ただし、公的年金が収入の大部分を占める高齢世帯では、年金額がおおよその目安になるケースも少なくありません。
ここでは単身世帯と夫婦世帯それぞれについて、年金収入の水準から見た負担割合のイメージを確認してみましょう。
6.1 年金収入150万円程度のケース
年金収入のみで年間150万円程度の場合、課税所得が28万円を超えないケースが多く、一般的には1割負担に該当する可能性が高いと考えられます。
単身世帯はもちろん、夫婦世帯であっても夫婦それぞれが同程度の年金収入であれば、1割負担となるケースが多いでしょう。
6.2 年金収入200万円程度のケース
年間200万円前後になると、2割負担の判定基準に近づく世帯も出てきます。
特に単身世帯では、「年金収入+その他の合計所得額」が200万円以上となる場合、課税所得の状況によっては2割負担に該当する可能性があります。
一方で、同じ年金額でも各種控除の状況によって判定結果は異なるため、必ずしも2割負担になるわけではありません。
6.3 年金収入300万円程度のケース
年間300万円程度の年金収入がある場合は、2割負担の対象となる可能性が高まります。
また、配偶者にも一定の年金収入がある夫婦世帯では、世帯全体の収入が判定基準を超えやすくなるため注意が必要です。
さらに、年金以外の所得や資産運用による収入が加わることで、現役並み所得者として3割負担に該当するケースもあります。
6.4 単身世帯と夫婦世帯では判定結果が異なることも
前章で説明したように、後期高齢者医療制度の特徴は、本人だけでなく世帯全体の所得状況を踏まえて判定が行われる点です。
そのため、同じ年金収入300万円であっても、
- 単身世帯では2割負担
- 夫婦世帯では世帯収入の合計により3割負担
- 配偶者の所得状況によっては1割負担
など、結果が異なることがあります。
窓口負担割合は毎年見直しが行われるため、年金額だけで判断せず、世帯全体の所得や課税所得の状況をあわせて確認しておくことが大切です。
6.5 年金額だけでなく「課税所得」も重要
後期高齢者医療制度では、実際の判定にあたって課税所得の基準があります。そのため、同じ年金収入でも控除額や家族構成によって負担割合は変わります。
年金額を一つの目安としながらも、毎年送付される住民税の通知書や資格確認書を確認し、自分がどの区分に該当しているのかを把握しておくことが、将来の家計管理につながるでしょう。