3. 老齢年金生活者支援給付金の金額【基準額は6月13日から2.7%増】

老齢年金生活者支援給付金には基準額が設けられており、これをもとに支給額が決まります。基準額は6月13日から増額されることが決まっており、金額は以下のとおりです。

老齢年金生活者支援給付金の金額

老齢年金生活者支援給付金の金額

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」をもとに筆者作成

保険料納付期間分基準額

  • 2024年度:5310円
  • 2025年度:5450円

保険料免除期間分基準額

  • 2024年度:1万1333円
  • 2025年度:1万1551円

保険料納付期間分は140円(2.7%)、免除期間分は218円(1.9%)の増額となります。年金の水準額アップにあわせ、年金生活者支援給付金の基準額も引き上げられました。

老齢年金生活者支援給付金の給付金額は、以下のように計算します。

老齢年金生活者支援給付金の給付金額

老齢年金生活者支援給付金の給付金額

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」をもとに筆者作成

老齢年金生活者支援給付金

  • 以下の計算式で算出した金額の合計額
    ・保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5450円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
    ・保険料免除期間に基づく額(月額)= 1万1551円 × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月

補足的老齢年金生活者支援給付金

  • 5450円×保険料納付済期間 / 被保険者月数480月×調整支給率(※)
    ※調整支給率は以下のとおり
    ・昭和31年4月2日以後生まれ(88万9300円-前年の年金収入金額とその他の所得の合計)÷10万円
    ・昭和31年4月1日以前生まれ(88万7700円-前年の年金収入金額とその他の所得の合計)÷10万円

保険料納付済期間の給付は、基準額5450円に、国民年金の被保険者月数480ヵ月のうちの納付月数の割合をかけて算出します。一方、保険料免除期間の給付は、基準額1万1551円に、国民年金の被保険者月数480ヵ月のうちの免除月数の割合をかけて計算します。

納付月数が多いほど、給付額は納付済期間の基準額である5450円に近づきます。反対に、免除月数が多いほど、給付額は免除期間の基準額である1万1551円に近づく仕組みです。

金額は年金の振込口座と同じ口座に、年金とは別に振り込まれます。給付金額が確認しやすくなっていますので、いくら給付を受け取っているか確認したい場合は、口座の入金履歴や記帳した通帳を確かめてください。

次章では、老齢年金生活者支援給付金の申請方法を解説します。