10月から「厚生年金や国民年金」の手取り額が変わるかもしれない理由 所得や控除額の変化が主な要因

3. まとめにかえて

今回解説したように、年金から天引きされている税金や保険料は5つあります。ぞれぞれ所得に応じて徴収額が増減するため、前年の所得に変化があった場合は年金の手取り額にも影響します。

各種控除の適用状況によっても手取り額が変わってくるので、何が要因で手取り額が変わっているのか把握するようにしましょう。

また、在職老齢年金制度に伴う減額や在職定時改定に伴う増減、マクロ経済スライドによる調整なども年金額に影響を与えます。

【編集部よりご参考】

厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、額面での年金額もご紹介します。

国民年金（老齢基礎年金）の受給額

• 〈全体〉平均年金月額：5万6316円
• 〈男性〉平均年金月額：5万8798円
• 〈女性〉平均年金月額：5万4426円

厚生年金（老齢厚生年金）の受給額

• 〈全体〉平均年金月額：14万3973円
• 〈男性〉平均年金月額：16万3875円
• 〈女性〉平均年金月額：10万4878円

※国民年金の金額を含む

参考資料

• 日本年金機構「令和4年4月から在職定時改定制度が導入されました」
• 厚生労働省「マクロ経済スライドってなに？」
• 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

加藤 聖人