退職金が「出ない・少ない」場合、どう備えるか

ここまでの話をふまえ、「いまから貯金をしなければ!」と考えた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、低金利時代と呼ばれるいま、預貯金で漠然とお金を持ち続けていても、受け取る金利はほんのわずか。お金を「増やす」ことには繋がりにくいといえるでしょう。

そこでぜひ視野に入れていただきたいのが「お金に働いてもらう」という発想、つまり「資産運用」のスタートです。

退職金や公的な年金だけに頼らず、自助努力で資産を増やしていければ老後の安心につながりますね。

資産運用には「長期・分散・積立」という3つのキーワードがあります。

貯蓄とは異なり、資産運用には元本保証はありません。そのため、集中的に投資をするのではなく、リスクを分散しながら積立を長期間で行えるかどうかがカギを握ります。

つまり、時間を味方にできれば、資産運用の結果も期待できる可能性が高まるといえるかもしれませんね。

セカンドライフを楽しむために

IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)と呼ばれる、業務提携する金融機関とは独立し、お客様に対して中立の立場から資産運用のアドバイスをするサービスも増えてきています。

この機会に、無料のオンライン相談などを活用してみるのもよいかもしれませんね。

自由気ままな退職後のセカンドライフを過ごすために、今から資産運用の「初めの一歩」を踏み出してみてはいかがでしょうか。

参考資料

厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」〔退職給付(一時金・年金)制度〕
厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」〔退職給付(一時金・年金)の支給実態〕
金融審議会「市場ワーキング・グループ第21回(厚生労働省提出資料)」
尾崎 絵実(LIMO)「会社員の退職金「『出ない・少ない』場合はどう備えるか」
佐藤 雄基(LIMO)「退職金ゼロ企業は約2割!老後のお金はいくらあれば安心か」
鶴田 綾(LIMO)「会社員の退職金『少ない人』は、老後にどう備えるか」

吉田 奈都子