しかしながら、50代は教育費や住宅ローンの返済など、大きな支出の目途がつき始める人が増える時期でもあります。さらに、収入のピークを迎える人も多く、しっかり計画を立てることで、効率よく老後に向けた貯蓄のラストスパートをかけることができるチャンスの時期かもしれません。
ただし、定年退職までの期間は決して長くないことは確かです。よって「なんとなく」「やみくもに」資産運用をスタートすることは、リスクが高めである、ということは事実です。
老後までの期間がたっぷりある20代、30代であれば積極的な運用にチャレンジされる方も多くいらっしゃいますが、50代のみなさんの場合は、リスクとリターンのバランスについて、特に注意される必要があるでしょう。
まとめにかえて
日本人はあまり投資を好まない、という声をしばしば聞きます。
「資産運用」という考え方自体があまり浸透しておらず、預貯金以外の「お金の貯め方・増やし方」が分からず悩んでいる方も多いでしょう。
お金の話は、身内や親しい友人などにも気軽に相談しにくいものです。そこでお勧めしたい方法の一つが、「マネーの専門家」のアドバイスを受けることです。
ゆとりの老後生活に近づく最初の一歩を、安心して踏み出すことができるかもしれません。
参考資料
- 熊谷良子「定年前の50代「みんなの貯蓄」はどのくらいか~今貯めずして、いつ貯める?~」
- 金融広報中央委員会「令和2年(2020年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」
- 金融審議会「市場ワーキング・グループ第21回(厚生労働省提出資料)」
鶴田 綾