さいごに

先の統計によると、預貯金の平均額が負債の平均額を上回るのは50代。ようやく貯蓄の成果を実感できるようになる人が増えるのが50代、という捉え方もできるでしょう。さらにいうと、50代で1000万円の預貯金がない場合は、平均値に達していない、ということもできます。

ただし、今回見てきたのはあくまでも「平均額」。一部の富裕層や、親族から贈与・相続があった人なども含めた上での数値ですので、一つの目安としてお考えいただければと思います。

収入・家族構成など、個々人で事情は異なります。とはいえ、自分と同年代の平均値を知ることは、長期的な資金計画を立てていくうえで、何らかの指標となるのではないでしょうか。

2019年、金融庁が発表した報告書によって、「老後資金2000万円問題」が話題となりました。これをきっかけに、リタイヤ後に向けて「貯蓄2000万円」を最終目標とされている方も多いでしょう。人生100年時代。長い老後を見据えたマネープランを作っていくには、できるだけ早い時期からお金を「貯める」「増やす」意識を持つことがとても大切です。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【参考】
家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-」総務省
老後に2000万円貯蓄でも足りない!誰も口にしない理由と背景」LIMO
厚生年金や国民年金をみんな、いくらもらっているのか」LIMO
みんなの貯金額、平均で1000万円あるのは本当か」LIMO

LIMO編集部