4. 申請の窓口はどこか。支給が始まる時期も確認する
心身障害者福祉手当は、住民登録のある区市町村に申請して受給する手当です。窓口は各区市町村の障害福祉担当課になります。
申請方法や必要書類は自治体によって異なるため、事前に窓口や公式サイトで確認しておくと手続きがスムーズです。
青梅市や羽村市では、申請のあった月の分から支給が始まります。原則としてさかのぼって受け取ることはできないため、該当しそうな場合は早めに申請することが大切です。
支給月は4月・8月・12月の年3回とする自治体が多く、それぞれ前月までの4か月分がまとめて振り込まれます。
また、自治体ごとの制度であるため、引っ越した場合は原則として転入先の自治体で改めて手続きが必要になります。
5. 所得制限・施設入所・ほかの手当との関係も確認しておきたい
対象になる手帳の等級に当てはまっていても、支給されない場合があります。代表的な3つのケースを整理します。
5.1 所得制限は原則として本人の所得で判定される
多くの自治体で所得制限が設けられており、20歳以上の方は本人の所得で判定されます。20歳未満の方は、扶養義務者の所得で判定する自治体が一般的です。
限度額の水準も自治体によって異なります。扶養親族が0人の場合、葛飾区では375万8000円、国分寺市では366万1000円です。
なお、判定に使われるのは収入の額面ではなく所得です。青梅市では、医療費控除や障害者控除などが所得から差し引ける控除として案内されています。
※所得限度額は扶養親族の数などによって変わります。詳細はお住まいの自治体でご確認ください。
5.2 施設に入所している間は対象にならない
障害者支援施設や特別養護老人ホームなどに入所している方は、対象外とする自治体が多くなっています。
羽村市のように、対象者を「在宅者」と明記している自治体もあり、自宅で生活する方の負担を支える手当という位置づけがうかがえます。
5.3 同じ自治体のほかの手当と併せて受け取れない場合がある
児童育成手当の障害手当など、同じ趣旨のほかの手当を受けている場合は対象外とする自治体があります。
たとえば八王子市では、児童育成手当(障害)や特定疾病患者福祉手当との併給対象になる方は、心身障害者福祉手当を受給できないとされています。
なお、心身障害者福祉手当は、国の特別障害者手当や障害児福祉手当とは別の制度です。どの手当の対象になるかは、障害福祉担当窓口でまとめて確認できます。
6. まとめにかえて
心身障害者福祉手当は、東京都内の区市などが条例に基づいて実施する自治体独自の手当です。墨田区では身体障害者手帳1級・2級や愛の手帳1度から3度の方などに月額1万5500円が支給されます。
名称・金額・要件は自治体によって異なり、65歳以上になってからの新規申請は原則できません。所得制限や施設入所による支給制限もあります。
国の手当に比べると知られていない制度ですが、月額1万5500円であれば年額18万6000円となり、家計にとって小さくない金額です。障害者手帳をお持ちの方やご家族は、お住まいの自治体の公式サイトや障害福祉担当窓口で、対象になる手当を確認することから始めてみましょう。
参考資料
- 墨田区「区の手当制度」
- 東京都「東京都心身障害者福祉手当に関する条例」
- 八王子市「心身障害者福祉手当」
- 葛飾区「心身障害者福祉手当(区制度)」
- 目黒区「心身障害者福祉手当」
- 国分寺市「心身障害者福祉手当」
- 青梅市「心身障害者福祉手当(市制度)」
- 羽村市「心身障害者福祉手当(都制度・市制度)」
和田 直子