2. 年金と蓄えで暮らすための「2つの備え」
60〜70歳代のおひとりさまは、年金を土台に、足りない分を貯蓄から補って暮らします。大切なのは、蓄えを何年でどう使うかのペースを決めておくこと。行き当たりばったりだと、後半で不安が大きくなります。ここで大切になる2つの視点をお伝えします。
2.1 1.取り崩しのペースを決めておく
計画を立てずに進めると、将来への不安がふくらみやすくなります。まずは、年金の手取り額で1カ月の生活費がどこまでまかなえるかを確かめましょう。足りない分を貯蓄から補う前提で「1年間にいくらまで取り崩すか」の上限を決めておくと、蓄えが長持ちします。
中央値の300万〜500万円という金額は、決して余裕が十分とはいえません。だからこそ、年金・貯蓄・そして必要に応じた就労を組み合わせて、無理のないペースを作ることが安心の鍵になります。
2.2 2.「ひとり」を前提にした手元資金の確保
ひとり暮らしでは、いざという時に頼れるのが自分のお金です。病気やケガで急な出費があったとき、すぐに引き出せる「普通預金」をある程度厚めに持っておくことが大切です。また、緊急時の連絡先や口座の情報などをエンディングノート等に整理しておくことも、ひとりの備えには欠かせません。
3. まとめにかえて
今回は、60〜70歳代・単身世帯の貯蓄事情と、取り崩しの考え方について解説しました。60歳代の中央値は300万円、70歳代は500万円となっており、平均値との間に大きな開きがあることがわかります。
頼れるのが自分の年金と蓄えだけになる単身世帯だからこそ、早い段階で手取り額と貯蓄額を把握し、無理のないペースを作ることが大切です。お金の不安は誰にでもありますが、まずは現状を知ることで、具体的な安心へと変えていきましょう。
参考資料
村岸 理美
