2.1 待機児童数が多い自治体トップ10
2026年4月1日時点のランキングを見ると、上位10自治体のうち7つを東京都内の区市が占めています。
- 世田谷区(東京都):166人
- 足立区(東京都):106人
- 北区(東京都):103人
- 町田市(東京都):90人
- 江戸川区(東京都):75人
- 西宮市(兵庫県):75人
- 橿原市(奈良県):56人
- 明石市(兵庫県):54人
- 大田区(東京都):48人
- 立川市(東京都):45人
1位の世田谷区は前年の47人から166人へと急増しました。保育料の第一子無償化(2025年9月開始)による需要増や、子育て世帯の転入増加などが影響しているとみられます。都市部で保育需要が高まる一方、地方では人口減少により定員にゆとりが生じる傾向もあり、地域ごとの課題が二極化しています。
3. データで見る「働く女性」のリアル、出産や介護と仕事の両立
もう一つ見逃せないのが、出産や育児を機に離職を選ぶ女性が依然として少なくないという事実です。厚生労働省が2026年8月にまとめた「令和9年度主な税制改正要望の概要」によると、第一子出産前後の女性の継続就業率は上昇しているものの、約7割にとどまっています。つまり、約3割の方は出産を機に仕事から離れていることになります。
「出産・育児」を理由に離職する人は年間およそ15万人、「介護・看護」を理由とする人も年間およそ11万人にのぼります。仕事と家庭の両立には、想像以上の労力と葛藤が伴うことがうかがえます。
こうした課題の対策として、家事支援サービスやベビーシッターの活用が期待されています。厚生労働省は、こうしたサービスの利用費用に関する税制上の優遇措置を、2027年度(令和9年度)の税制改正要望として検討しています。「誰もが無理なく働き続けられる環境づくり」が、国を挙げたテーマとなっています。
4. まとめにかえて
今回は「106万円の壁」「130万円の壁」の違いと、働く女性を取り巻く現状について解説しました。
制度が見直される背景には、共働き世帯の増加や待機児童問題、そして出産や介護との両立といった社会的な課題が密接に絡み合っています。私自身、多くの方のご相談に乗る中で、無理のない範囲で自分らしい働き方を見つけることが何より大切だと実感しています。正解はひとつではありませんので、最新の制度変更にアンテナを張りつつ、ご自身とご家族にとって一番心地よい選択肢を探していきましょう。
参考資料
横野 会由子
