新NISAには、運用益が非課税になることや少額からの投資が可能といったメリットがあります。
新NISAに興味はありつつも、まだ始めていない方の中には「50歳からでも資産形成できる?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、新NISAのメリットを確認するとともに、50歳から65歳までの15年間、毎月5万円ずつを積立投資した場合の資産評価額を利回りごとにシミュレーションしていきます。
1. 新NISAの3つのメリット
新NISAには、主に以下の3つのメリットがあります。
1.1 NISA口座内で得られた運用益が非課税
通常、金融商品から得られた運用益(売却益、譲渡益など)には、原則として20.315%の税金がかかります。
しかし、NISA口座内でつみたて投資をして得られた利益には、税金がかからないというメリットがあります。
例えば、投資していた金融商品から20万円の利益が得られたとします。通常であれば約4万円の税金が差し引かれ、手元に残るのは約16万円です。
しかし、NISA口座内の取引から得られた運用益であれば非課税なので、20万円そのままが手元に残ります。
1.2 少額からの投資が可能
新NISAは毎月1000円といった少額から始めることが可能で、ネット証券では100円から始められるところもあります。
まとまった資金がなくても始められ、家計の負担にならない範囲で取り組みやすいです。
例えば、これまで毎月5万円を貯金に回していた場合、そのうちの1〜2万円を新NISAに充てるという方法もあります。
1.3 複利効果により資産を効率よく増やせる可能性がある
新NISAは、複利効果により資産を雪だるま式に増やせる仕組みとなっています。
複利効果は「利息が利息を生む」といわれているように、得られた運用益をそのまま再投資することでさらに利益を生み出せる可能性があります。
複利効果は長期間取り組むほど効果的とされるため、できるだけ若いうちから始められるのが理想です。
2. 月5万円を積立投資したら15年後はいくら?利回り別にシミュレーション
タイトルにあるように、50歳から65歳までの15年間、毎月5万円ずつを積立投資すると資産評価額はいくらになるのでしょうか。
毎月5万円を15年間積むと、投資元本は900万円になります。
利回りが2%・4%・6%の場合の、15年後の資産評価額をシミュレーションした結果は以下の通りです。
なお、シミュレーションは金融庁の「つみたてシミュレーター」を利用しています。
2.1 【利回り2%】
- 運用収益:147万円
- 資産評価額:1047万円
2.2 【利回り4%】
- 運用収益:323万円
- 資産評価額:1223万円
2.3 【利回り6%】
- 運用収益:535万円
- 資産評価額:1435万円
利回りが2%の場合は、投資元本900万円に対し147万円の運用収益が出て資産評価額は1047万円になり、資産は約1.16倍になります。
利回り4%で運用した場合は323万円の運用収益が出て資産は1223万円になり、投資元本の約1.36倍になります。
さらに、利回り6%で運用できた場合は535万円の運用収益が出て資産は1435万円になり、約1.59倍にもなる結果となりました。
ただし、資産運用には価格変動リスクなどが伴うため、金利は常に変動しており上昇する局面もあれば下降する局面もあります。
今回のシミュレーションは金利が一定の場合となりますので、あくまでも目安として捉えるようにしてください。
3. NISAは老後資金の準備にも役立つ
J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、「老後の生活への心配」という質問に対し、「非常に心配である」「多少心配である」と回答した方の割合は78.2%にも上ります。
心配な理由としては、多い順に以下の通りとなっています。
- 十分な金融資産がないから
- 年金や保険が十分でないから
- 物価上昇があると考えられるから
- 老後資金の準備をしていないから
- 退職一時金が十分でないから
このような心配や不安を解消するためには、やはり早期から老後資金の準備を始めることが大切です。
資金準備方法には、金融機関への預貯金や個人年金保険への加入、iDeCoなどの方法がありますが、今回解説しているNISAも有効な一つの方法です。
なお、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の同調査結果によると、老後の生活費の収入源のうち、「利子配当所得」の占める割合は年々上昇傾向にあります。
3.1 老後の収入源のうち「利子配当所得」が占める割合は?
調査年:老後の収入源のうち「利子配当所得」が占める割合
- 2020年:3.8%
- 2021年:9.7%
- 2022年:9.1%
- 2023年:11.2%
- 2024年:11.6%
- 2025年:12.9
反対に、厚生年金や国民年金といった公的年金が占める割合は年々縮小しており、2020年に80.8%だったものが2025年には59.1%にまで減少しています。
老後の生活費を確保する方法として、NISAなどの投資商品で積極的に運用をしている方が増えていることがわかります。
4. 家計やライフスタイルに合わせて「資産形成」の選択を
新NISAは長期間運用することで、複利効果により資産を雪だるま式に増やすことを目指せる仕組みです。
そのため、若いうちから少しずつ老後資金を準備したい方に適した方法といえるでしょう。
とはいえ、50歳代から始めても遅くはありません。
50歳から15年間、毎月5万円ずつを積立投資すれば、65歳には投資元本900万円とその運用益が得られる可能性があります。
老後資金の準備方法の一つとして、新NISAを取り入れてみてはいかがでしょうか。
家計やライフスタイルに合わせて、資産形成の方法を選択するとよいでしょう。
※シミュレーションの利回りは、あくまでも過程の数値となっています。実際の運用ではこれよりも大きな資産となることもあれば、逆にここまで増えない可能性もある点は注意が必要です。
※新NISAの非課税保有限度額(総枠)は、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて1800万円、成長投資枠のみだと1200万円となっています。

