4. 【年収500万円から始める資金計画③】金利が上昇すると家賃も上昇するからむしろチャンス

『東京〈中古〉マンション投資の教科書』

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「日銀が利上げを決定」「住宅ローン金利、引き上げへ」

最近、このようなニュースを目にして、不動産投資に二の足を踏んでいる方もおられるかもしれません。長らく続いた超低金利時代が終わりを告げ、金利上昇局面に入ったことで、「今からローンを組むのは不利なのではないか」と考えるのは、もっともなことです。

しかし、不動産投資家は、この金利上昇を悲観的に捉える必要はまったくありません。むしろ、私たちの資産をさらに増やす「チャンス」が来たという、喜ばしいサインとさえ言えるのです。

その理由を理解するためには、なぜ金利が上がるのか、その仕組みを説明します。金利が上昇するのは、インフレが進み、経済が上向いている証拠です。企業業績が改善し、人々の賃金が上がり、モノやサービスの値段が上がる。この好循環の中で、家賃もまた上昇していくのです。

実際に2025年に入ってから短期プライムレートはさらに0.25%上昇しました。これにより、ローン返済額が増えたオーナー様から、「金利が上がってしまった」と心配の声をいただくこともあります。

しかし、私はいつもこうお答えしています。「オーナー様の物件の家賃は、それ以上に上がっているのをご存じですか?」と。

4.1 平均家賃上昇額が金利上昇を上回っている

私たちの管理物件では、この金利上昇をはるかに上回るペースで家賃が上昇しています。

2025年における入居者入れ替え時の平均家賃上昇額は、前述したように月額で8000円を超えています。年間では約10万円の収入増です。

一方で、金利が0.25%上昇したことによる月の返済額の増加は、平均家賃上昇額を下回ります。つまり、差し引きで、オーナー様の手取り収入は増え、さらに物件価格も上がっているのです。

考えてみてください。金利が上がらず、デフレが続いて家賃が下落していく世界と、金利は多少上がるものの、それ以上に家賃が力強く上昇していく世界。資産形成において、どちらが望ましいかは言うまでもありません。

金利という、支出の一部分だけを見て不安になるのは、人口減少の話と同じで、木を見て森を見ていないからです。家賃という収入の側面、そして物件の資産価値そのものの上昇という、より大きなプラスの側面に目を向けましょう。

先日も、金利上昇を気にされたお客様がいましたが、「では、一度物件を売却して利益を確定させてみましょうか?」とご提案しました。結果、3年前に購入した物件が約150万円の利益を生み、お客様はその現金を手にした上で、新たな物件に再投資されました。金利上昇局面だからこそ、資産価値も上がり、こうした戦略も可能になるのです。

もちろん、景気が悪いのに物価と金利だけが上がる「スタグフレーション」のような最悪のシナリオも、理論上は存在します。しかし、現在の日本の状況を見る限り、その可能性は低いでしょう。

金利上昇は、不動産資産が成長している証です。その流れを恐れるのではなく、追い風として捉え、堂々と資産形成を進めていく。それこそが、今の時代に求められる投資家のマインドセットなのです。