年末に向けて物価上昇や暖房費などが家計に影響を与えやすい12月。年末の出費や来年の準備を考える時期になりました。そんな中、実は「申請しないと振り込まれない」給付金や手当があることをご存じでしょうか?

受け取れるはずのお金を見逃してしまうと、家計にとって大きな損失になりかねません。

そこで本記事では、ぜひ押さえておきたい5つの制度をまとめました。再就職手当・高年齢雇用継続給付・高年齢求職者給付金の3つに加え、老齢年金に上乗せされる年金生活者支援給付金と加給年金も紹介します。

年末は家計を見直す絶好のタイミング。もらい忘れを防ぎ、生活費の備えに役立ててください。

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1. 長寿社会を生きるシニア世代:「仕事」と「年金」の両立が生活の鍵に

内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によると、65歳から69歳の男性の6割以上、女性の4割以上が就労しています。また、70歳代前半でも男性の約4割、女性の2割以上が仕事を続けている状況です。

年齢が上がるにつれて働く人の割合は少しずつ減っていきますが、シニア層全体で見ると就業率は高まる傾向にあります。

一方で、60歳以降は給料が下がる場合が多く見られます。現役時代のように希望する仕事に就けなかったり、健康上の理由で働き続けることが難しくなったりすることもあるでしょう。

厚生労働省が公表した「令和6年簡易生命表の概況」によれば、日本人の平均寿命は男性が81.09年、女性が87.13年です。老齢年金を受給する65歳以上のシニアにとって、「公的年金」と並行して「就労」は、長くなる老後の生活を支えるための重要な柱となっています。

次の章以降では、シニアを対象とする給付金や手当のうち、申請しないと受け取れない「雇用保険関連のお金」と「公的年金に上乗せされるお金」について、整理して解説していきます。