4. 「賃貸or持ち家」を「生涯コスト」で比較する
住まい選びで大切なのは、毎月の支払い額だけを見て判断するのではなく、「生涯にわたってどれだけ費用がかかるか」を見積もることです。
住宅価格が上がっている今、持ち家を選ぶ場合には初期取得コスト(住宅取得時の頭金+諸費用)、住宅ローンの利子負担、さらに住宅の維持・修繕費までを含めて総額を考える必要があります。
一方、賃貸を選んだ場合は家賃の将来的な上昇や、契約更新・転居に伴うコストも無視できません。
特に都市部では土地価格・建設コストの上昇が家賃にも波及しやすく、賃料が将来的に上がるリスクがあります。また、転居の際には引越し費用や敷金・礼金の支払いが発生したり、更新時に条件が変わる可能性もあります。
そのため、購入か賃貸かを決める際には単純な月額比較ではなく、生涯でかかるコストをライフプラン(子どもの誕生、定年、老後など) に合わせて試算することが重要です。
このような視点で比較を行えば、「月々の支払いが同じでも、長期的には賃貸のほうが総支出が大きくなる」あるいは「持ち家の維持費を見越しても持ち家の方が合理的」といった判断ができるようになるでしょう。