2. 【二人以上世帯】年代別「金融資産の保有割合」から資産のバランスをチェック

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」では、年代別の金融資産の保有割合も公表しています。

年齢別の種類別金融商品保有割合(金融資産保有世帯・二人以上世帯)

年齢別の種類別金融商品保有割合(金融資産保有世帯)

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に筆者作成

 

こちらでは、全体でみたときに預貯金の割合は資産全体の約44%を占めています。年代別で見ると30歳代の預貯金割合が52.9%と高いのが目立ちます。

結婚や子育て、住宅購入などを見据えて現金を多く保有する方が多いものと推察されます。

また、20歳代は株や投資信託の割合がどちらも約2割と、他の年代より高いのが特徴です。近年は新NISAの拡充などを契機に若い方でも少額から資産運用を始める方が多いものと考えられます。

ゆとりのある老後生活を実現するうえでは、確かに若いうちから積極的に資産を増やしていくのが効果的です。一方で、ならべてみると60歳代や70歳代の老後世帯も、資産全体の平均で20%前後が株式となっています。

債券・株・投資信託といった有価証券だけで見ると、ポートフォリオの半分以上が株となっている状況です。

本来60歳代・70歳代は、資産を「守る」ための運用を重視するのが望ましい時期です。年代をふまえると、ややリスクの高い資産構成となっている世帯も少なからず存在すると考えられます。

自分の年齢や年収、目標とする資産規模などを勘案して、適切な構成での資産保有を検討しましょう。

貯蓄に過度に偏らせるのではなく、適度に運用を行うことで、資産を順調に増やしていける可能性も高まります。