2. 追納のメリットとは?

2.1 老齢基礎年金の受給額が増やせる

保険料の免除や猶予ができると、免除期間に関しては、受給資格期間に参入され、老齢基礎年金の年金額に反映されます。したがって、国の負担により一部の年金額は受け取れますが、保険料を支払っていないため、免除割合に応じて将来受け取る年金額が減少します。

また、納付猶予や学生納付猶予期間については、年金の受給資格期間に算入されますが、年金額には反映されません。したがって、納付が猶予された期間については年金額がゼロになります。

しかし、追納を行えば、その期間も「納付済み」として扱われ、年金額が増加します。

たとえば、全額免除の1年間を追納すれば、年金額は年間で約1万円増えます。学生特例や納付猶予期間なら、年間約2万円増えることになります。

1年間分追納した場合の年金額の増加イメージ

1年間分追納した場合の年金額の増加イメージ

出所:日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」

追納をすれば、年金額が上積みできるので、将来の生活への安心感が増すことになるでしょう。

2.2 税制上のメリットがある

追納した保険料は「社会保険料控除」の対象です。したがって、追納した保険料分が所得から控除されるので、所得税や住民税の負担を軽減できます。