9月に入り、食品や日用品などの値上げが続き、日々の暮らしに直結する家計の負担は一段と重くなっています。
とくに年齢を重ねて定年を迎えると、現役時代のように自由に収入を増やすことが難しくなります。老後の生活費をどうやりくりするかは大きな関心事となるでしょう。
なかでも「おひとりさま」として老後を迎える場合、支出を分け合う家族がいない分、生活費や医療費、介護費用などの負担を一人で背負うことになります。そのため、将来の年金収入や貯蓄で本当に安心して暮らしていけるのか、不安を抱く人も少なくありません。
この記事では、65歳以上の単身世帯にスポットをあて、実際にどのくらいの生活費がかかっているのか、そして年金収入の水準はどの程度なのかをデータで確認しながら、そのリアルな家計の実態を見ていきます。
1. 【50歳代以上・未婚男性】約7割が抱える老後不安「健康・老後資金・介護」
ジー・プラン株式会社は、50代以上の未婚男性1763名を対象に「将来の生活に関する意識調査」を実施。
調査の結果、約7割が、健康・老後資金・介護といった将来への不安を抱えていることがわかりました。
調査対象の約69%にあたる1212人が、「非常に不安がある」「少し不安がある」と回答しています。
その中でも最も多かったのは「健康」に関する不安(1197件)です。具体的には、「認知症になったときに世話をしてくれる人がいない」「寝たきりにならないか心配」といった声が寄せられています。