秋から冬へと季節が変わりつつあり、年末も近づいてきました。そんな年末には今年最後の年金支給が12月15日に行われる予定です。年金の受け取りには個人差がありますが、年金の収入など一定基準に該当する方に給付される「年金生活者支援給付金」についてご存知でしょうか。
対象者には年金支給日に、年金に上乗せで給付金が支給される制度です。今回は年金の平均月額などをふまえて、年金生活者支援給付金の支給要件・給付額・請求手続きについてわかりやすく解説していきます。
1. 平均の年金月額、「厚生年金は14万円台、国民年金は5万円台」
まずは、厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータをもとに、厚生年金と国民年金の平均年金月額を確認します。
1.1 【国民年金・厚生年金】平均はいくら?個人差・男女差にも着目
1.2 厚生年金の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:14万6429円(国民年金部分を含む)
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
 - 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
 
1.3 国民年金の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
 - 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
 
厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額は、男性で約16万7000円、女性で約10万7000円となっており、その差は約6万円にも上ります。
この違いは、厚生年金加入月数と、その期間の収入額が年金額に反映されるため、現役時代の働き方が老後の年金額に大きく影響することが要因です。
一方、国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額は、男女ともに月額5万円台にとどまっています。これは、保険料の未納や免除を受けた人が一定数存在し、その分、平均額が低くなっているためです。
