5. 申請が必要5:就職活動や再就職に関する給付
離職後の就職活動や再就職を支援するために、雇用保険ではさまざまな給付を行っています。
定年退職後にほかの企業で仕事を探す場合、利用しやすいのが「基本手当」と「再就職手当」です。
高年齢雇用継続給付と異なり、企業ではなく個人で申請しなければもらえないため、覚えておきましょう。
基本手当は一般的に「失業保険」などと呼ばれる給付で、定年で離職した人も支給対象です。
退職後に元の勤務先から送付される離職票を持参してハローワークで手続きします。65歳以上の人は、基本手当の代わりに「高年齢求職者給付金」を請求しましょう。
再就職手当は、基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けられる日数)が1/3以上残った状態で再就職した場合に支給されます。
受給しなかった基本手当の一定割合を一時金として受給します。申請できるのは再就職日の翌日から1か月以内に限定されているため、申請が遅れないように注意しましょう。
6. まとめにかえて(申請が必要なお金5選)
国や公的機関から支給される給付金には、本人が申請しないともらえないものがあります。本記事で紹介したのは次の給付です。
- 公的年金や加給年金、振替加算など
- 年金生活者支援給付金
- 高額療養費や高額介護サービス費など
- 高年齢雇用継続給付
- 基本手当や再就職手当など
老後生活に密接に関連する年金・医療・介護に関する給付と、定年後も仕事を続けるシニアを支える雇用保険の給付については、概要を理解して老後生活や仕事に活かしましょう。
参考資料
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金」
- 生命保険文化センター「高額療養費制度について知りたい」
- 生命保険文化センター「公的介護保険で自己負担額が高額になった場合の軽減措置とは?」
- ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」
- ハローワークインターネットサービス・「基本手当について」
- ハローワークインターネットサービス・「就職促進給付」
- 日本年金機構「老齢年金ガイド」
- 厚生労働省「Q&A~高年齢雇用継続給付~(Q8)」
西岡 秀泰