1.3 その3 「妹夫婦家族のお墓に入る!」と宣言した女性

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最後はお墓をめぐるトラブル。「自分は離婚して入る墓がないから、妹夫婦のお墓に入ることにした!」と宣言した60歳代女性のケースです。話してくれたのは、彼女の姪っ子(妹の娘)。

女性は元夫との間に長女をもうけたのち離婚。フルスロットルで働き倹約しながら資産を築き、女手一つで娘を大学院まで行かせた強い女性だったのだと、姪っ子は語ります。

しかし娘が国際結婚をしてアメリカに永住を決めてしまって以来、何かと妹夫婦に頼ってくるようになったのだそう。ここ数年は、年末年始、姉夫婦の子どもたちが帰省するときは必ずその集まりに参加するようになり……。

ついに今年は「自分には入るお墓がない。日本で墓守をしてくれる娘もいない。アンタ(妹夫婦)たちと一緒のお墓に入ろうと思ってる」と宣言。

妹の夫と子供たち(姪っ子含む)はこれに猛反対。そもそも妹夫婦自身、自分たちのお墓は子どもたちがある程度の年齢になったら墓じまいをしてもらおうと考えていたのです。

妹は、正月早々突然始まった「お墓騒動」にビックリしながらも、実の姉を見捨てることに二の足を踏んでいる模様だったそう。

「お墓の持ち主である妹の夫が了承すれば、妹夫婦の墓に入ることは可能だと聞きました。母の姉である伯母の孤独は理解できますが、仮に伯母が我が家のお墓に入ったとしても、その先の供養や管理をするのは甥や姪の私たち。いずれ来るかもしれない墓じまいの際の手続きなども行う立場にある身としては、簡単にはイエスと言えませんね……。かわいそうだけど」と、姪っ子は話してくれました。

墓じまいを意識する人が増えている

親戚づきあいの中では、お墓にまつわるトラブルもしばしば起こりますね。

核家族化や少子化が進み、墓守となる継承者たちの数が減っていくことは確実。夫婦ともにきょうだいがおらず、それぞれの実家のお墓の維持管理をせざるを得ないケースも増えていくでしょう。

子どもや孫の代に負担をかけないために「墓じまい」を意識する人が増えるのもうなずけます。

ちなみに、全国石製品協同組合(全石協)が2023年10月31日に公表した調査結果によると、お墓の購入予定がある人の48.9%が「七回忌まで」「三十三回忌まで」などと、お墓の使用期限、つまり墓じまいををあらかじめ想定していることに。みなさんのおたくはどうでしょう。