7月の参院選では、社会保障や税金といったテーマが大きな争点となりました。社会保障の中でも介護保険制度は「介護が必要な方を社会全体で支える」ものとして重要な位置づけにあります。
一方で、「公的介護保険と民間の保険、何が違うの?」と疑問を持つ人も少なくありません。今回は、公的・民間それぞれの介護保険の基本と、3つの違いをわかりやすく解説します。
1. 公的と民間の「介護保険」主な違いは3つ
「介護への備え」として話題にあがる介護保険ですが、「公的な介護保険」と「民間の介護保険」は仕組みや目的が異なります。違いを3つに整理すると以下の通りです。
①加入の仕方が違う
公的介護保険は40歳以上のすべての人が加入する「強制加入」の制度です。一方、民間の保険会社の商品である介護保険は自分の意思で加入する「任意加入」の保険になります。
②給付の内容が違う
公的保険は「サービスの現物支給」が中心で、訪問介護や施設利用などに対する費用を一部自己負担で受けられます。民間保険は「お金(現金)」の支給が基本で、給付金の使い道に制限がなく自由度が高いのが特徴です。
③受け取るタイミング・条件が違う
公的介護保険では、要介護1以上などの認定を受けた場合に介護サービスを受けられます。民間の介護保険は、契約時に定められた「要介護〇以上」などの条件を満たしたときに給付金が支払われます。