2. そもそも「公的介護保険制度」とは?
公的介護保険制度は、医療保険や年金と並ぶ社会保障制度の一つとして、2000年にスタートしました。40歳以上の人が対象であり、65歳以上は「第1号被保険者」となり、40〜64歳は「第2号被保険者」になります。
要介護または要支援の認定を受けた人は、それぞれに応じたサービスを、原則1〜3割の自己負担で利用できます。訪問介護、デイサービス、施設入所などのサービスがあり、「介護が必要になったときの支え」として広く利用されています。
2.1 公的介護保険制度「なぜ強制加入なの?」
厚生労働省の「介護保険制度の概要」をみていきましょう。
※2000年の開始から今年25年目に入りましたが、最新のデータは2024年度で24年目まで。
介護保険制度は2000年に始まり、24年で65歳以上の被保険者は約1.7倍、要介護認定者は約3.3倍に増えました。介護サービスの利用者も、2000年の約149万人から2024年には約529万人へと約3.6倍に増加しています。
このように介護が必要な人が増え続ける中で、「必要になってから保険料を集める」仕組みでは制度の安定運営は困難です。そのため、40歳以上のすべての人が加入する「強制加入」の制度として成り立っています。
みんなで支え合う仕組みによって、誰もが安心して介護を受けられる体制が維持されています。