1. 厚生年金を14万円受け取れる人の年収はいくら？

厚生年金の平均は14万4366円ですが、ここには国民年金の金額が含まれています。

2020年度の国民年金の満額は6万5141円だったので、差額の7万9225円が厚生年金部分ということになります。

月額8万円、年額96万円を厚生年金として上乗せすることを想定し、現役時代の年収を逆算します。

1.1 試算前提

  • 2003年4月以降に厚生年金に38年間加入した
  • 国民年金は40年間未納なし
  • 配偶者や扶養家族はいないものとする

1.2 厚生年金の計算式

  • 2003年3月以前：平均標準報酬月額×7.125／1000×2003年3月までの加入期間の月数
  • 2003年4月以降：平均標準報酬額×5.481／1000×2003年4月以降の加入期間の月数

1.3 年収をシミュレーション

計算式の中の「平均標準報酬額」に38万4000円を入れてみると、95万9745円となるので、年額96万円とほぼ同じ数字となりました。

厚生年金として8万円を受け取るには、38年間の年収目安は「38万4000円×12＝460万8000円」が必要といえそうです。

※実際には年収ではなく標準報酬月額という数字を使うため、ずれが生じます。

また38年間を通した平均年収であるため、年齢とともに年収が増減している方が多い中、実際に目安とするのは少々難しいかもしれません。