10月も下旬となり、年の瀬を意識する季節となりました。
もうすぐやってくる冬、65歳になるという方がいます。65歳といえば、一般的に公的年金を受け取り始める時期。
ただし、待つだけではいつまでも年金を受給することができません。事前に送付される「年金請求書」にて、手続きが必要なのです。
この冬65歳を迎える方も、もちろん現役世代の方も、年金の受給方法について知っておきましょう。
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1. 「年金請求書」の対象となる厚生年金と国民年金
日本の公的な年金制度は、国民年金と厚生年金の「2階建て」の構造になっています。
図の1階部分にあたるのが、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある「国民年金」。年金制度のベースとなることから、基礎年金とも呼ばれますね。
そして2階部分には、公務員や会社員などが上乗せで加入する「厚生年金」があります。厚生年金では報酬に応じた保険料を支払い、納めた保険料や加入期間で年金額が決まります。
これらの年金については、原則として65歳から受給開始となります。
2. 年金請求書って何?この冬届いたらどうすれば
公的年金である国民年金と厚生年金は、待っているだけでは受給できません。他の公的制度と同様に、申請制なのです。
年金を受給するためには、具体的にどのような申請が必要なのでしょうか。
2.1 年金請求書での申請
まず、年金の支給開始年齢である65歳になる3カ月前に、「年金請求書」という書類が日本年金機構から送られてきます。ただし特別支給の対象となる方は、65歳を待たずとも受給権が発生する3ヵ月前に郵送されます。
書類が届き次第、記載内容を必ずチェックしましょう。
確認ポイントは、過去の加入実績や受給権が発生した人の基礎年金番号、氏名、住所などです。漏れ等があれば正しい年金が受給できません。
誤りがなければ必要事項を記入し、添付書類とともに提出します。郵送や年金事務所への持参でも提出できます。
年金請求書を提出したあとに年金証書と年金決定通知書が郵送され、その約50日後に年金の支給が始まるという流れになります。
また誕生日前になっても年金請求書が届かない場合、住所等の登録が間違えている可能性があります。この場合は年金事務所に確認をし、すぐに送付してもらう手続きをとりましょう。
2.2 年金請求書で注意したいこと1
ねんきん請求書が届くのは誕生日の3ヵ月前ですが、ここで注意したいポイントがあります。
それは、「年金請求書が提出できるようになるのは、年金の受給権が発生してから」という点。書類自体は誕生日の3ヵ月前に届くものの、早めに書類を準備しても空白の期間が生まれるため、この間にうっかり忘れてしまわないように注意が必要です。
2.3 年金請求書で注意したいこと2
65歳になる前から特別支給の老齢厚生年金を受給している方は、65歳になるときに改めて年金請求書を提出する点にも注意しましょう。
「すでに年金を受け取っているから手続きは必要ない」と思いこんでいると、年金の支払いがストップしてしまうこともあります。自宅に届く書類には、必ず目を通す習慣をつけておきましょう。
3. 年金請求書の提出期限はいつか
では、いつまでに提出を終える必要があるのでしょうか。ここでは年金請求書の「郵送・提出期限」を確認します。
3.1 「特別支給の老齢厚生年金」受給中の場合
- 年金請求書が届く時期…65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)
- 年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで
3.2 老齢年金の請求が初回の場合
- 年金請求書が届く時期…受給開始年齢に到達する3ヵ月前
- 年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで
4. 年金支給開始年齢は65歳とは限らない
ここまで、年金請求書による年金請求について解説してきました。ただし、年金の支給開始年齢は必ずしも65歳となるわけではありません。
繰上げ受給を選択すれば最大60歳まで前倒しでき、繰下げ受給を選択すれば最大75歳まで遅らせることもできるのです。
繰上げ受給を選ぶ場合、早くに年金を受給できるメリットがあります。一方、1ヵ月早めるごとに受給額が0.4%減額される点には注意が必要です。
反対に繰下げ受給では、1ヵ月遅らせるごとに受給額が0.7%増額されます。受給額を増やせるのは魅力ですが、加給年金が受け取れない、税金や社会保険料の負担が増えること等デメリットも存在します。
5. 年金請求書の重要ポイントまとめ
年金請求書について解説しました。重要ポイントをおさらいします。
- 65歳の誕生日を迎える3ヵ月前に送られてくる年金請求書で申請が必要
- 年金請求書が提出できるのは65歳の誕生日の前日以降
- 65歳でなくとも年金受給は可能だが、それぞれメリットとデメリットがある
もしも年金請求書の提出期限が過ぎてしまうと、年金の支払いは一時保留となってしまいます。最悪の場合は時効を迎え、年金が受給できなくなることも。
この冬65歳の誕生日を迎える方は、繰下げ受給の選択肢も視野に入れつつ、しっかり確認しておきましょう。
6. 参考資料
- 日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金を受給するときの手続き」
- 日本年金機構「これから老齢年金を受給する方へ」
- 日本年金機構「はじめて老齢年金を請求するとき」
- 日本年金機構「老齢年金請求書の記入方法等」


