厚生労働省は2026年9月9日、令和6年度の後期高齢者医療事業状況報告の年報を公表しました。
この年報には被保険者数の総数だけでなく、所得区分ごとの内訳も載っています。所得区分は保険料の額にも医療費の窓口負担にも関わる区分です。
1. 所得区分別の被保険者数は窓口負担1割が7割超
1.1 窓口負担1割の区分が1447万7437人で72.2%
令和6年度の被保険者数は各月末の平均で2005万3946人でした。
このうち最も多いのが「現役並み所得者及び一定以上所得者以外」で1447万7437人、構成割合は72.192%です。
1.2 窓口負担2割は405万7359人、3割は151万9150人
「一定以上所得者(一般所得者Ⅱ)」は405万7359人で20.232%、「現役並み所得者」は151万9150人で7.575%でした。
現役並み所得者の内訳は、現役並み所得者Ⅲが30万3765人、現役並み所得者Ⅱが25万4220人、現役並み所得者Ⅰが96万1165人です。
図に入れた所得区分別の被保険者数と構成割合は次のとおりです。
【窓口負担3割】
- 現役並み所得者:151万9150人(7.6%)
- うち現役並み所得者Ⅲ:30万3765人(1.5%)
- うち現役並み所得者Ⅱ:25万4220人(1.3%)
- うち現役並み所得者Ⅰ:96万1165人(4.8%)
【窓口負担2割】
- 一定以上所得者(一般所得者Ⅱ):405万7359人(20.2%)
2. 所得区分は医療費の窓口負担割合を決める区分
年報が使っているこの3つの区分は、統計のためだけに作られたものではありません。
2.1 高齢者の医療の確保に関する法律第67条第1項にもとづく3区分
年報の例言では、「現役並み所得者」「一定以上所得者(一般所得者Ⅱ)」「現役並み所得者及び一定以上所得者以外」はそれぞれ高齢者の医療の確保に関する法律第67条第1項第3号・第2号・第1号の規定が適用される者と説明されています。
同項は医療を受けたときに窓口で払う一部負担金の割合を定めた規定です。第3号が3割、第2号が2割、第1号が1割にあたります。
2.2 低所得Ⅰ・低所得Ⅱは1割負担の中の再掲区分
低所得Ⅰ該当者と低所得Ⅱ該当者は、「現役並み所得者及び一定以上所得者以外」の中の再掲として集計されています。窓口負担割合はいずれも1割です。
この2つの区分は高額療養費の自己負担限度額を決めるときに使われる区分で、窓口負担割合をさらに分けるものではありません。両者を合わせると830万8732人で、被保険者全体の41.4%にあたります。
3. 後期高齢者医療の保険料は均等割額と所得割額で決まる
保険料の側も所得区分と同じ資料で確かめられますが、年度が違うので分けて見ておきます。
3.1 令和8・9年度の医療分の保険料率
厚生労働省が2026年4月10日に公表した令和8・9年度の保険料率では、医療分の被保険者均等割額が年5万6083円、所得割率が10.17%でした。
1人当たりの平均保険料額は年9万5875円、月額では7989円です。令和6・7年度は均等割額が年5万389円、所得割率が10.21%、1人当たり平均保険料額が年8万8940円でした。
3.2 令和8年度から加わる子ども・子育て支援金分
令和8年度からは、医療分にあたる基礎賦課額とは別に子ども・子育て支援金分が加わります。
令和8年度の子ども・子育て支援納付金賦課額の保険料率は、均等割額が年1351円、所得割率が0.25%です。1人当たりの平均保険料額は年2333円、月額では194円となる見込みとされています。