家族に介護が必要となったとき、もしくは今現在介護が必要な人がいるご家庭で、介護の主な担い手となるのは誰でしょうか。また、将来あなた自身に介護が必要となったとき、誰にケアをお願いしたいですか?

サザエさんやちびまる子ちゃんの家族のような、三世代が一緒に暮らす世帯は、数・割合ともに激減しています。これは、介護や子育てを世代間で分担することが難しいケースが増えているということでしょう。

今回は、高齢者だけの世帯が増えている背景も意識しながら、厚生労働省や内閣府のデータをもとに、「家族の介護を担う人」についてのデータをひもといていきます。

「波平さん」「友蔵さん」は減っている

厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査」によると、1989年(平成元年)、65歳以上の人がいる世帯の40.7%にあたる438万5000世帯が、「三世代世帯」でした。その数は、2001年(平成13年)に417万9000世帯(25.5%)、2019年(令和元年)には240万4000世帯(9.4%)と、数・割合ともに減っています。

65歳以上の人がいる世帯は、全世帯の5178万5000世帯の49.4%にあたる2558万4000世帯。そのうち「夫婦のみ」の世帯が827万世帯(32.3%)、「単独世帯」736万9000世帯(28.8%)となっており、その割合は増加の一途をたどっています。

少子高齢化・核家族化を如実に表すデータです。次では、要介護者がいる世帯についてもみていきます。