好調な既存店売上高を背景に、いかに市場で楽観的な見方が広がっていたかがわかる。しかし、2018年以降は急低下し、3月上旬は約0.2倍と、株価急騰前の水準どころかそれをさらに下回っている。
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同じジェットコースター銘柄「ライザップ」よりも回復の見込み有り?!
ペッパーフードのジェットコースターのような株価について、プライベートジムを運営するRIZAPグループ(以下、ライザップ)も時を同じくして似たような値動きを辿っていた。ライザップの株価は2017年4月までは200円前後で推移しており、それ以降急上昇。11月には1500円を超えた。しかしその後は売りが続き、現在150円台となっている。
ライザップはジムを運営するかたわら、経営難の企業を次々と買収し、事業を拡大させていった。その際、「負ののれん計上益」を積み上げることで営業利益を大きく伸ばしてきた。
負ののれんとは簡単にいえば他社を割安で買収できた時のそのディスカウント分であり、会計を成り立たせるために必要とされている面が強い。それゆえ、なにかモノやサービスを売って得た利益とは異なり、負ののれん計上益を上げたからといってそれ自体にキャッシュの流入は伴わない。
実際に、2018年3月期の営業利益に対して、営業キャッシュフローはわずか8700万円のプラスだったように、利益とキャッシュの動きに大きな乖離があった。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03