株価(以下、株式分割を考慮)は、2017年1月までは500~700円で長らく推移していた。そして、業績拡大やマザーズ市場からの市場変更が好感され、同年2月以降に急上昇。11月には8000円を超え、わずか1年足らずで俗にいう「テンバガー(株価が10倍まで上昇)」を達成した。
しかし、そのタイミングで既存店売上高の伸びが鈍化し始め、以降は成長期待の剥落や業績悪化を背景に売りが継続。直近ではFCFの大幅赤字なども嫌気され、2020年3月30日現在で株価は431円。振り返ると、2年ちょっとで「逆テンバガー」を起こすなど、ジェットコースターのような株価推移となった。
バリュエーションもジェットコースターの様
バリュエーションも大きく変化してきた。以下、前期の純損失や今期の低水準な純利益を考慮してPER(時価総額 / 純利益)ではなく、PSR(時価総額 / 売上高)で説明する。
ペッパーフードのPSRは株価が上昇し始める2017年2月までは、1倍前後で推移してきた。1倍という水準は典型的な成熟企業とおおむね同じ水準であり、成長はさほど期待されていない。
しかし、以降は株価上昇に伴って急激に上昇し、同年終盤には4~5倍で推移。PSR4~5倍というと、業種こそ違えど、高成長の期待される企業などにつくような水準である。