先週は今年4回目の年金支給日でしたが、次の支給日は2か月先の10月15日になります。年金のみで日々の暮らしを支える方の中には「生活が苦しい」と感じることもあるかもしれません。実は、所得など一定要件に該当する方が対象の「年金生活者支援給付金」があるのはご存知ですか。2019年の消費増税からはじまったこの制度、年金に上乗せして給付金がもらえるしくみになっています。今回は、年金生活者支援給付金の対象者は具体的な金額など解説していきます。
1. 暮らしを守る「年金生活者支援給付金」とは?
基礎年金を受給中の人で、一定の要件を満たす場合「年金生活者支援給付金」を受け取ることができます。
「年金生活者支援給付金」は、「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3種類。
支給要件や支給金額は、それぞれの給付金ごとに定められています。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件《対象となるのはどんな人?》
老齢年金生活者支援給付金は、下記の支給要件をすべて満たす方が支給対象となります。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
1.2 障害年金生活者支援給付金の支給要件《対象となるのはどんな人?》
障害年金生活者支援給付金は、下記の支給要件をすべて満たす方が支給対象となります。
- 障害基礎年金の受給者
- 前年の所得(※)が472万1000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)
※ 障害年金等の非課税収入は除く
1.3 遺族年金生活者支援給付金の支給要件《対象となるのはどんな人?》
遺族年金生活者支援給付金は、下記の支給要件をすべて満たす方が支給対象となります。
- 遺族基礎年金の受給者
- 前年の所得(※)が472万1000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)
※ 遺族年金等の非課税収入は除く
「年金生活者支援給付金」の支給要件には、いずれの場合も前年の所得額が関わっています。