国家公務員は、景気変動の影響を受けにくい雇用環境や給与体系を特徴としており、安定性を重視する求職者から就職先として選ばれる傾向があります。
一方、民間企業の会社員の給料は会社の業績によって上下することもありますが、昇給や賞与の幅は公務員より大きいケースもあります。
では、実際に両者の平均年収にはどのくらいの差があるのでしょうか。
年齢別の「平均年収データ」をもとに、公務員と会社員の収入の違いを見ていきます。
また、平均年収ごとの年金受給額の目安(額面)も解説するので、参考にご覧ください。
1. 【国家公務員】年齢別の「平均年収」はいくら?
まずは、国家公務員の平均年収を年齢階級別に確認します。
人事院の「令和7年国家公務員給与等実態調査」の結果によれば、国家公務員の年代別「平均年収」は以下のとおりです。
1.1 【国家公務員】年齢別の平均年収
年齢:平均年収
- ~19歳:345万3476円
- 20~23歳:411万1967円
- 24~27歳:472万6585円
- 28~31歳:532万6501円
- 32~35歳:593万9554円
- 36~39歳:657万8947円
- 40~43歳:725万4871円
- 44~47歳:778万8087円
- 48~51歳:812万3152円
- 52~55歳:839万1516円
- 56~59歳:854万9092円
- 60歳~:834万4147円
※人事院公表の「平均給与月額」に、年間ボーナス支給月数(4.65カ月)を加算して算出した推計値です。
年代が上がるにつれて、年収が増加する傾向にあります。
国家公務員の平均年収は20代前半で約410万円、30代前半で約530万円、40代前半で約720万円に達します。
50代では平均年収が800万円を超え、56~60歳で約855万円とピークを迎えた後、60歳以降はやや減少しますが、それでも830万円台と依然高水準を維持しています。
2. 【会社員】年齢別の「平均年収」はいくら?
では、民間企業で働く会社員の平均年収はどの程度でしょうか。
国税庁長官官房企画課の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、会社員(給与所得者)全体の年齢階層別平均年収は以下のとおりです。
2.1 【会社員】年齢別の平均年収
年齢:平均年収
- ~19歳:118万円
- 20~24歳:277万円
- 25~29歳:407万円
- 30~34歳:449万円
- 35~39歳:482万円
- 40~44歳:516万円
- 45~49歳:540万円
- 50~54歳:559万円
- 55~59歳:572万円
- 60~64歳:473万円
- 65~69歳:370万円
- 70歳~:305万円
会社員の平均年収も年齢とともに上昇を続け、ピークは50歳代後半の約572万円となっています。
その後は定年や再雇用により給与水準が下がり、60~64歳では平均473万円、70歳以上では平均305万円まで低下します。
なお、50歳代後半における国家公務員の平均年収は約855万円のため、会社員の平均年収約572万円と比較すると約300万円も高いです。
やはり、国家公務員は会社員に比べて一般的に高年収であることがわかります。
3. 平均年収で年金受給額は大きく異なる!
現役時代の平均年収の違いは、老後に受け取る年金額にも反映されます。
厚生労働省の「公的年金シミュレーター」を用いて、以下の条件で平均年収ごとの年金支給額(厚生年金+国民年金)の目安をシミュレーションしました
1973年生まれ
23歳から65歳到達まで会社員として勤務
65歳から年金受取を開始
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
3.1 平均年収ごとの年金受給額の目安(額面)
平均年収:年金受給額の目安(額面)
- 200万円:月額10万6000円
- 300万円:月額12万5000円
- 400万円:月額14万円
- 500万円:月額16万円
- 600万円:月額17万9000円
- 700万円:月額19万5000円
- 800万円:月額21万円
- 900万円:月額23万2000円
現役時代の収入が高いほど、将来受け取れる年金額も大きくなります。
例えば平均年収300万円の場合、厚生年金の月額受給額は約12万5000円ですが、平均年収500万円なら月16万円と約3万5000円の差です。
長い老後を考えると、この差は年金総額で数百万円規模にもなり、平均年収の違いが老後の生活水準に大きく影響するといえるでしょう。
4. 豊かな老後に向けた「備え」について考えよう
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現在働いている人は、将来受け取る年金を増やすためにも、現役時代の収入アップを目指す選択肢もあるでしょう。
とくに民間企業で大幅な年収アップを狙う方法のひとつが「転職」です。
自身のスキルや経験を生かしてより高い給与水準の企業へチャレンジすることで、収入を大きく伸ばせる可能性があります。
現役時代の収入が増えれば、前述のように将来受け取る年金額も増加します。
物価高が続いており、公的年金だけに頼るのは心もとないと感じる方もいるでしょう。
家計やライフスタイルに合った方法で収入アップを目指したりや資産形成を検討したりするなど、豊かな老後に向けた備えについて考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
苛原 寛