会計上の仕組みを使った増益はいわば「帳簿上だけの増益」に過ぎず、そのしわ寄せが来たことでライザップの営業利益は一転して大きく悪化。こういった経緯により、ライザップの株価もペッパーフードと似たような推移となった。
株価の推移や利益の大幅増・大幅減という共通点はあるものの、ペッパーフードとライザップのケースには決定的な違いがある。
それまでの業績拡大が「実業によるものなのか、そうではないか」という点だ。ライザップは「帳簿上だけの増益」、いわば虚業の成果を重ねることで利益を伸ばしていた。
しかし、ペッパーフードはというと「いきなり!ステーキ」という実業を展開することで利益・キャッシュを両方伸ばしてきた。
ここに、ライザップとペッパーフードの「ビジネスの強さの違い」があると考える。客数の減少は激しいものの、根強いファンの存在などにより「いきなり!ステーキ」の低迷はいずれ底打ちする可能性が高い。