長寿化が進む現代社会において、シニア世代が年金だけに頼らず働き続けるライフスタイルは、もはや特別なことではありません。2月は確定申告のシーズンでもあり、ご自身の収入や家計について見直す良い機会かもしれません。
しかし、物価の上昇や医療費といった生活コストの増加は、多くの家庭にとって悩みの種です。そこで重要になるのが、国が用意している支援制度を正しく理解し、活用することです。
実は、高齢者向けの給付金や手当の多くは、自ら申請しなければ受け取れない「申請主義」が採用されています。制度の対象者であっても、その存在を知らなければ支援を受けられず、本来もらえるはずだったお金を逃してしまうケースも少なくありません。
本記事では、働くシニア世代や年金を受給している方々が対象となりやすい国の手当・支援金制度をわかりやすく整理しました。さらに、2025年に予定されている年金制度改正のポイントもあわせて解説しますので、ぜひご自身の生活設計にお役立てください。
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1. 長寿化社会でシニアに必須となる「仕事」と「年金」のバランス
内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によれば、65~69歳の男性の6割以上、女性の4割以上が就労している状況です。さらに70歳代前半でも、男性の約4割、女性の2割以上が仕事を継続しています。
年齢とともに就業者の割合は緩やかに減少しますが、シニア層全体で見ると就業率は年々高まる傾向にあります。
一方で、60歳を過ぎると給与水準が低下する事例は少なくありません。また、現役時代と同じように希望の職に就けなかったり、健康上の問題で就労が困難になったりする可能性も考慮する必要があります。
厚生労働省が公表した「令和6年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命は男性が81.09年、女性が87.13年です。老齢年金の受給世代である65歳以上のシニアにとって、「就労」は「公的年金」と並び、長期化する老後の生活を支える2つの大きな柱といえるでしょう。
以降の章では、シニア世代を対象とした給付金や手当のうち、申請手続きをしないと受け取れない「雇用保険に関連するお金」と「公的年金に上乗せされるお金」について、詳しく解説していきます。