しかし、ワークマンの今後の事業リスクの存在も意識すると非常に高いハードルに感じる。若年層にヒットする中で「オシャレさ」もウリのひとつとなった以上、ワークマンは今後ファッション市場での「流行り・廃れの波」と闘わなくてはならない。

アパレル業界は多産多死の代表産業であり、流行り・廃れが業績に与える影響は非常に大きい。加えて、今後は低価格の観点ではしまむらなど、高機能の観点ではアルペンやミズノ、スノーピークといった競合を相手にすることとなる。

若年層向けファッション市場はワークマンにとって新市場であり、そもそも市場に関する経験・知識は他社と比較して乏しく、分の悪い競争にも見える。そのため、今後も強いペースで業績が拡大すると決めてかかるのは非常に危険であり、足元の売れ行きが一過性のブームに過ぎないのかという点も含めて、売上高の動向を慎重視する姿勢は引き続き求められる。

また、株価のバリュエーションをシビアに見る機関投資家は売買には参加しにくいという側面もあるであろう。