2. 退職金は「受け取る前」に方針を決める
退職金でつまずく多くの原因は、受け取ってから使い道を考えることにあります。まとまったお金が口座に入ると、気が大きくなったり、逆に不安から動けなくなったりしがちです。方針は、入る前に決めておきましょう。
2.1 使い道を「3つの財布」に仕分ける
受け取る前に、退職金を三つに分ける方針を決めます。半年〜1年分の生活防衛資金、数年内に使う予定のお金、そして当面使わない長期のお金です。役割ごとに分けると、置き場所も自然と決まります。
長期のお金だけを、運用の対象と考えます。生活防衛資金や近い支出用のお金は、値動きのない預貯金で確保しておくと安心です。
2.2 一括ではなく「時間を分けて」動かす
長期のお金を運用する場合も、退職金を一度にまとめて投じるのは避けたいところです。相場の高い時期に集中しないよう、時間を分けて少しずつ動かす方針を決めておきましょう。
あわせて、退職金をあてにした大型の出費やローンは、受け取る前に一度見直します。入る前提で使い道を広げすぎると、肝心の老後資金が細ってしまいます。
2.3 受け取り方の選択肢も確認しておく
退職金は、一時金で受け取るか、年金形式で分割して受け取るかを選べる場合があります。どちらが有利かは税金や他の収入との兼ね合いで変わるため、早めに勤務先の制度を確認しておきましょう。
受け取り方が決まれば、置き場所や取り崩しの計画も立てやすくなります。制度の内容は、受け取る前に把握しておくのが安心です。
3. 【著者コメント・安達さやか】退職金は受け取る前に、3つのことを決めておく
4. まとめにかえて
50〜60歳代・二人以上世帯は、退職金でまとまった資産を持つ世帯が増える年代です。金額が大きいぶん、受け取り方と置き場所の判断が重みを持ちます。
三つの財布に仕分け、運用は長期のお金だけを時間を分けて。受け取る前に方針を決めておけば、大きな失敗を避けられます。
退職金の受け取り方や置き場所は、受け取る前に方針を決めておくことが肝心です。まずは三つの財布への仕分けから、始めてみましょう。
参考資料
安達 さやか
