3. 「年金生活者支援給付金」はいくらもらえる?2026年度は月5620円で+3.2%増額

年金生活者支援給付金の金額は、物価変動に応じて年度ごとに見直されます。

2026年度については前年度より+3.2%の増額改定となり、6月に支給される4月分の給付金から増額率が適用されます。

3.1 2026年度の給付基準額は、老齢・障害・遺族いずれも月5620円が基準

年金生活者支援給付金の支給金額6/7

年金生活者支援給付金の支給金額

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO編集部作成

  • 老齢年金生活者支援給付金(基準額):5620円
  • 障害年金生活者支援給付金:障害等級1級7025円・2級5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金:5620円

老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに保険料納付済期間や免除期間に応じて実際の給付額が計算されます。

4. 新たに年金を受け取る人の請求手続き方法

年金生活者支援給付金を受給するためには、必ず請求手続きが必要です。支給要件を満たせば自然に年金が増額される仕組みではありません。

4.1 65歳になる3カ月前に届く「年金請求書」と一緒に提出する

  • 65歳になる3カ月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封されて、「年金生活者支援給付金請求書(A4型)」が届きます
  • 必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金請求書と併せて年金事務所に提出します

4.2 すでに年金を受給中で、新たに対象になった人は「はがき」で手続き

すでに老齢基礎年金を受給中の方が、所得の減少などで新たに支給要件を満たした場合は、前章で紹介した「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」または「A4型」が届きますので、そちらで手続きをおこないます。障害基礎年金・遺族基礎年金を新たに受け取る方も、それぞれの年金の請求手続きとあわせて給付金の請求書を提出します。

年金生活者支援給付金は、原則として請求した月の翌月分から支給が開始されます。また、一度請求手続きをおこなえば、支給要件を満たす限り2年目以降は請求手続き不要で継続受給が可能です。

5. 国民年金・厚生年金の平均月額はいくら?男女差にも注目

ここからは、厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータをもとに、厚生年金と国民年金の平均年金月額を確認します。

年金の個人差7/7

年金の個人差

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

5.1 厚生年金の平均年金月額は、男女で約6万円の差

〈全体〉平均年金月額:15万289円(国民年金部分を含む)

  • 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
  • 〈女性〉平均年金月額:11万1413円

厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額は、男性で16万9967円、女性で11万1413円となっており、その差は約6万円にも上ります。この違いは、厚生年金加入月数と、その期間の収入額が年金額に反映されるため、現役時代の働き方が老後の年金額に大きく影響することが要因です。

5.2 国民年金の平均年金月額は、男女とも月6万円弱にとどまる

〈全体〉平均年金月額:5万9310円

  • 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万7582円

国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額は、男女ともに月額約6万円にとどまっています。これは、保険料の未納や免除を受けた人が一定数存在し、その分、平均額が低くなっているためです。国民年金だけで暮らす方や、厚生年金の加入期間が短い方にとっては、年金生活者支援給付金の有無が生活費に与える影響も相対的に大きくなります。

和田 直子

国民年金の平均月額とほぼ同じ水準の方の場合、年金生活者支援給付金の月5620円は決して小さな金額ではありません。年間では6万円を超える差になるため、ご自身やご家族が対象になっていないか、一度支給要件を確認しておくことをおすすめします。

6. まとめ

年金生活者支援給付金は、基礎年金を受給していて年金収入等が一定基準以下の方に上乗せして支給されるお金で、老齢・障害・遺族の3種類があります。2026年度の給付基準額は月5620円(障害等級1級は7025円)で、前年度から+3.2%の増額改定となりました。給付金は支給要件を満たしても自動的には受け取れず、必ず請求手続きが必要です。特に、すでに基礎年金を受給中の方に届く「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」は、2026年度分が9月1日から順次発送されており、令和9年1月4日までに届けば2026年10月分からさかのぼって受け取れます。はがきが届いた方は後回しにせず、早めに記入・投函することをおすすめします。

参考資料

和田 直子