3. 【社会保険労務士が解説】パートタイムで働く方が知っておきたい3つのポイント
今回のルール改正を前向きに活かすために、パートタイムで働く方が知っておきたいポイントを3つご紹介します。
1つ目は、同一労働同一賃金の対象は「お給料だけではない」ということです。
基本給や賞与だけでなく、通勤手当などの各種手当、有給休暇の取得、福利厚生施設の利用、スキルアップのための教育訓練なども対象に含まれます。
2つ目は、「正社員との待遇差がすべてなくなるわけではない」という点です。
担当する業務の内容、トラブル時の責任の範囲、転勤の有無などが異なれば、それに応じた合理的な待遇差は残ります。大切なのは、その差に納得できる合理的な理由があるかどうかです。
3つ目は、「働く側から説明を求めることが第一歩になる」という点です。
企業側の説明義務が強化されても、基本的には従業員からの問いかけが起点となります。法律では、会社に説明を求めたことを理由に解雇やシフトを減らすなどの不利益な扱いをすることは禁止されています。モヤモヤした疑問があれば、まずはご自身の労働条件通知書を確認し、職場にたずねてみる勇気を持つことも大切です。
4. おわりに
今回は2026年10月から始まる「同一労働同一賃金」に関する3つのルール改正と、正社員とパートタイム労働者の給与差の実態について解説しました。
時給ベースでの差は約1.6倍である一方、賞与を含めた総額では依然として大きな差が存在しており、新しいルールによって企業への説明責任がこれまで以上に強化されます。社会保険労務士として、労使双方が納得して働ける透明性の高い環境づくりは、企業の成長にも不可欠だと感じています。働くみなさんもご自身の労働の価値を正しく知り、より良い働き方のために制度を前向きに活用してみてください。
参考資料
西岡 秀泰
