5. 【年金の手取り】額面月20万円で手取り率80%の場合
額面が月20万円で、天引き後の手取りが額面の80%だった場合を計算します。
5.1 【試算】手取りは月16万円、年192万円
- 額面:月20万円/年240万円
- 手取り率:80%
- 手取り:月16万円/年192万円
- 差し引かれる額:月4万円/年48万円
- 20年間で差し引かれる概算:960万円
額面20万円に対して手取りは16万円で、差は月4万円です。年間では48万円、20年では960万円になります。
年240万円という水準では、介護保険料、国民健康保険料または後期高齢者医療保険料、住民税および森林環境税、所得税および復興特別所得税の4種類が対象です。
※手取り率80%という仮定を置いた概算で、20万円×0.8=16万円としました。所得税および復興特別所得税が源泉徴収されるのは65歳以上で年214万円以上の場合です。保険料額は自治体や所得段階で変わり、正確な額は年金振込通知書で確認できます。
5.2 【75%なら】手取りは月15万円になる
手取り率が80%から75%に下がると、手取りは月16万円から15万円へ、月1万円減ります。年間では12万円、20年では240万円の差です。
率が動く要因は住民税の課税状況、介護保険料の所得段階、医療保険料の算定基礎で、いずれも前年の所得によります。
制度改正で将来の額面が増えても、天引きの仕組み自体は続きます。手取りベースで家計を考えておきたいところです。
実際の振込額と内訳は年金振込通知書で確認できます。額面20万円に対していくら引かれているかを確かめてみてください。
6. 【まとめ】年金改正は段階的に進む。手取りは別に確認する
2025年に成立した改正法は、企業規模要件の撤廃や賃金の上限引き上げなど、項目ごとに段階的に施行されます。
いまの平均は国民年金が男女ともに月5〜6万円台、厚生年金が全体平均15万円台でした。改正の効果はこれから加入する人ほど大きくなります。
そして額面から天引きされる仕組みは変わりません。振込額の内訳を通知書で確認してみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金からの介護保険料、国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、住民税および森林環境税の特別徴収」
三石 由佳