6. 【老齢年金生活者支援給付金】保険料38年(456月)分の受取額は月5339円
給付基準額を満額受け取れるのは納付済期間が480月ある場合で、それより短ければ月数に応じて減っていきます。なお保険料の免除を受けた期間がある方は、この額に免除期間分が別途加算されます。
ここで取り上げるのは、納付済期間が456月、年数にして38年間のケースです。満額まではあと24月という位置です。
6.1 納付456月の月額は5339円、年額は6万4068円
- 保険料納付済期間:456月(38年)
- 月額:5339円
- 年額:6万4068円
- 満額(480月)の月5620円との差:月281円
- 20年間受け取った場合の累計:128万1360円
※計算式は5620円×納付済月数÷480で、円未満は四捨五入しました。免除を受けた期間については別枠で加算されるため、この金額には含まれていません。このケースでは5620円×456÷480=5339円という計算になります。
456月を納めた方の受取額は月5339円で、基準額との差は月281円です。20年間受け取り続けた場合の累計は128万1360円になります。
ここまで来ると別の論点が出てきます。456月まで納めていると、老齢基礎年金だけで所得基準に近い水準になります。年金以外に収入があると基準を超えることもあるので、判定は前年の収入で見られる点も含めて、個別に確認しておくと安心です。
6.2 468月にすると月5480円。上積みは月141円
納付済期間を12月増やすと、給付金は月141円増えて5480円になります。年額では6万5760円、20年間の累計では131万5200円です。
456月から468月へ積み増せるのは、老齢基礎年金を受け取り始める前までです。方法は、60歳以降に国民年金へ任意加入する、保険料の免除や納付猶予を受けた期間を追納するという2つ。
任意加入が使えるのは60歳から65歳までの間で、追納は老齢基礎年金の受給権が発生すると申し込めなくなります。追納の対象は承認された月の前10年以内の免除・猶予期間で、未納だった月については納付期限から2年以内が期限です。
12月分の保険料は、2026年度の月額1万7920円で計算すると21万5040円。これに対して給付金の増加は年1692円という関係です。給付金だけで元を取るには相当な年数を要します。とはいえ老齢基礎年金も年2万1182円ほど増えるため、二つの増額を足せば10年ほどで釣り合う計算になります。
満額までは残り24月分です。加入記録はねんきんネットで随時確認できます。65歳より前で未納や免除の月が残っている方は、まだ手を打てる余地があるということです。
7. 年金生活者支援給付金は世帯全員の非課税が要件。判定は毎年ある
老齢年金生活者支援給付金の要件は、65歳以上であること、同一世帯の全員が市町村民税非課税であること、そして前年の年金収入等が80万9000円以下であることの3つです。世帯全員が見られるため、本人の年金額が少なくても対象外になる場合があります。
2026年度の給付基準額は月5620円で、前年度から3.2%の増額改定となりました。支給は年6回、偶数月の15日です。ただし、15日が土日祝の場合「支給日」は直前の平日に前倒しされます。
令和6年度の平均給付月額は4146円(当時の基準額は5310円)でした。世帯の状況が変わった年は判定も動きますので、気になるときは年金事務所へ相談してみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「65歳の誕生日を迎える方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の振り込みはいつですか。」
- 日本年金機構「Q.「支給金額変更通知書」(または「不該当通知書」)が届きました。なぜですか。」
- 日本年金機構「令和8年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」
安達 さやか