2. ヤマハ発動機(7272)決算で株価3連騰4割高 配当金と株主優待の利回りをチェック

ヤマハ発動機の株価チャート(日足、1年)2/4

ヤマハ発動機の株価チャート(日足、1年)

出所:著者作成

  • 株価:1963円(2026年8月25日終値)
  • 2Q決算で急騰、3日連続の上昇で4割高

上述した今期(2026年12月期)第2四半期決算は市場に好感されました。取引時間中に公表すると、株価は前営業日の終値(1322.5円)から16.3%高となる一時1550円まで急騰。株価は決算公表日も含め3連騰となり、同40.5%高となる1872円まで値上がりしました。現在は、さらに高い水準である1963円で取引されています(2026年8月25日終値)。

最新の株価を踏まえ、ヤマハ発動機の配当利回りや株主優待利回りを確認しましょう。

2.1 配当金:期首予想を維持 15円増配の50円、配当利回り2.5%

ヤマハ発動機の1株あたり配当金(2016年12月期~2026年12月期)3/4

ヤマハ発動機の1株あたり配当金(2016年12月期~2026年12月期)

出所:ヤマハ発動機株式会社「決算・発表資料」より著者作成

  • 2026年の予想配当金は据え置き、前期比15円増配で、前々期と同額の50円
  • 配当利回り:2.55%

今期第2四半期の決算では業績予想が引き上げられたものの、配当金は据え置かれました。期首予想どおり、配当金は1株あたり50円の計画です。

前期からは15円の増配ながら、50円は前々期の2024年12月期と同額です。2024円12月期の純利益は1081億円で、今期は同1700億円を予想するなか、株主還元にはやや消極的な印象を受けます。

2.2 株主優待:優待品と交換できる株主ポイント進呈 2026年からは「1年以上」が条件に

ヤマハ発動機の株主優待(株主ポイント、毎年12月末)4/4

ヤマハ発動機の株主優待(株主ポイント、毎年12月末)

出所:ヤマハ発動機株式会社「株主優待」より著者作成

  • 2026年から「保有1年以上」が条件に、「3年以上」は拡充、中間優待(カレンダー)は廃止
  • 優待利回り:0.51%(100株、1年以上、1ポイント=1円で試算)

一方、ヤマハ発動機は株主優待制度を導入しています。株主優待は毎年12月末の株主にポイントを進呈するもので、ポイントはデジタルギフトや特産品といった優待品と任意に交換できます。

なお、株主優待制度は変更されており、2026年からは1年以上の保有が条件となりました。一方、3年以上保有する株主を対象とした株主優待は拡充されており、以前より1000ポイント増額されています。

3. ヤマハ発動機(7272)株価上昇で今後は?「追加の株主還元」と「ロボティクス事業」に期待

  • 株主還元は据え置き、追加の増配や自社株買いに期待
  • ロボティクス事業が「第3の柱」に、今期は利益7.4倍に

ヤマハ発動機は今期(2026年12月期)の第2四半期決算を発表し、株価は大幅高となりました。好調な業績が確認され、見直し買いにつながったとみられます。

一方、ヤマハ発動機は業績見通しを上方修正した一方で、配当金の計画は据え置いたことから、配当性向は期首より低下している状況です。また、今期は自社株買いについて「機動的な自己株式取得を目指す」としながら、まだ公表がありません。今後は、これらのギャップを埋める追加の株主還元策の発表が待たれるところです。

また、今回の業績への貢献は二輪事業やマリン事業といったモビリティが中心ですが、実は産業機械のロボティクス事業の成長も確認できました。ロボティクス事業は、回路に電子部品を据え付けるマウンター(表面実装機)や、後工程向け半導体製造装置などが含まれる領域です。

ロボティクス事業の利益は、今期の上期は37億円と、前年同期(-15億円)から黒字化し、通期では前期比7.4倍となる125億円を計画しています。AIなどで半導体の需要が高まるなか、ロボティクス事業にも恩恵が集まっている模様です。

ロボティクス事業が、二輪事業、マリン事業に続く「第3の柱」に成長すれば、投資家の期待は一層高まりそうです。

若山 卓也
配当金が据え置かれたことで、業績の上振れに対して株主還元がやや控えめに映るかもしれませんが、今後の自社株買いや増配発表の余地を残しているとも捉えられます。優待制度が長期保有を優遇する形に変更されたことは、じっくりと腰を据えて資産形成を行いたい投資家にとっては前向きな材料と言えるでしょう。これから投資を検討される方は、ご自身のライフプランや運用目的に照らし合わせ、無理のない範囲で取り組むことをおすすめします。

免責事項

  • 投資判断は、最新の決算資料や市場動向をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
  • 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の売買を推奨するものではありません。
  • 株主優待の内容や条件は変更される場合があります。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。

参考資料

若山 卓也