3. 日々の市販薬で税金が戻るかも「医療費控除の特例」
最後は、日々の生活の中で発生する医療費の扱いについてみていきましょう。通常の「医療費控除」は、家族全員分の1年間の医療費が10万円を超える場合などに使えますが、病院にかかるほどではない健康な世帯にこそ知ってほしいのが、特例である「セルフメディケーション税制」です。
花粉症の時期に買うアレルギー薬や日々の頭痛薬など、対象となる市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入費用が年間で1万2000円を超えた場合、超えた部分が所得から控除されます。購入時のレシートに対象商品である旨のマークがついているものが目印です。
ただし、利用するためには、申請する本人が会社の健康診断や予防接種などを受けていることが条件となります。通常の医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方しか選べないため、年末にどちらの金額が多くなったかを計算して、自身にとって有利な方で手続きを行うのがスマートな方法です。
4. まとめにかえて
今回は、会社員世帯が秋のうちから見ておきたい3つの控除について解説しました。子どもの年齢に応じた扶養控除の切り替え、別居するご両親の老人扶養控除、そして市販薬を活用したセルフメディケーション税制など、自ら動くことで税金の負担を軽くできる制度が多く存在します。少しずつ涼しくなり始めるこの時期に、手元のレシートや家族の状況を整理しておくと、年末に慌てずに済みます。ご自身のライフステージに合わせて、早めの確認を心がけてみてはいかがでしょうか。
参考資料
村岸 理美


