4. 年金生活者支援給付金は老齢・障害・遺族で金額がどう違うのか
年金生活者支援給付金は老齢年金の受給者だけのものではありません。障害基礎年金には障害年金生活者支援給付金が、遺族基礎年金には遺族年金生活者支援給付金があります。金額の決まり方も要件も、老齢年金生活者支援給付金とは異なります。
老齢年金生活者支援給付金が保険料の納付月数に応じて増減するのに対し、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金は納付月数に関係なく定額で支給されます。
4.1 【種類別】年金生活者支援給付金の月額・年額
- 老齢年金生活者支援給付金(420月納付の場合):月額4918円/年額5万9016円
- 老齢年金生活者支援給付金(480月納付の場合の計算上の上限):月額5620円/年額6万7440円
- 障害年金生活者支援給付金(障害等級1級):月額7025円/年額8万4300円
- 障害年金生活者支援給付金(障害等級2級):月額5620円/年額6万7440円
- 遺族年金生活者支援給付金(子のある配偶者):月額5620円/年額6万7440円
- 遺族年金生活者支援給付金(子2人が受給する場合の1人あたり):月額2810円/年額3万3720円
遺族基礎年金を子が受け取る場合は、5620円を子の数で割った額がそれぞれに支給されます。子が2人であれば1人あたり2810円です。
4.2 障害と遺族の年金生活者支援給付金に世帯非課税の条件はない
要件の違いも押さえておきたいところです。老齢年金生活者支援給付金には、本人の所得要件に加えて同一世帯の全員が市町村民税非課税であるという条件があります。一方、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金にこの世帯の要件はなく、本人の前年所得が479万4000円以下であるかどうかで判定されます(扶養親族等の人数に応じて上限は上がります)。
所得の上限そのものも、老齢年金生活者支援給付金の80万9000円に対して障害と遺族は479万4000円と大きく異なります。同じ年金生活者支援給付金という名前でありながら、対象になる範囲はかなり違います。
障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取っている方は、老齢年金の制度という印象から対象外だと思い込んでしまうことがあるかもしれません。要件に当てはまるかどうかは、日本年金機構や年金事務所で確認できます。
5. 【まとめ】年金生活者支援給付金は6月支給分から新しい金額。対象者の要件と請求手続きを押さえる
本記事では、2026年度の年金生活者支援給付金の月額と、老齢・障害・遺族それぞれの対象者、そして請求手続きの流れを紹介しました。
2026年度は前年度より+3.2%の引き上げとなり、6月支給分の「4・5月分給付金」から新しい金額が適用されています。月額は老齢が基準額5620円、障害が1級7025円・2級5620円、遺族が5620円です。
対象になる条件は種類ごとに違います。老齢は65歳以上で世帯全員が市町村民税非課税であることが求められる一方、障害と遺族は本人の前年所得が479万4000円以下かどうかで判定されます。いずれも請求手続きをしなければ支給は始まらないため、書類が届いていないか確かめておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
安達 さやか
