2. 要チェック!自治体が独自に行っている優遇・助成制度
国の制度に加えて、多くの市区町村では高齢者・年金生活者向けに独自の優遇・助成制度を用意しています。内容は自治体ごとに異なるため、「こういう例がある」というイメージを持ったうえで、お住まいの自治体で調べてみることをおすすめします。
2.1 自治体独自のサポート例(代表例)
移動支援としては、バスや電車の運賃が割引・無料になる敬老パス、外出が難しい方向けのタクシー券の交付などがあります。
生活・住まいの面では、転倒防止のための手すり設置など住宅改修費用の補助、ひとり暮らし高齢者の安否を確認する見守りサービス、自力でのゴミ出しが難しい世帯へのゴミ出し支援を行っている自治体もあります。
ほかにも、物価高対策として自治体独自の給付金や、地域で使える商品券を配布する臨時の施策が実施されることもあります。
2.2 お住まいの市町村で調べる方法
インターネットで調べる場合は、「〇〇市 高齢者 福祉」「〇〇市 敬老手当」のように、お住まいの市区町村名と制度分野のキーワードを組み合わせて検索すると、該当ページにたどり着きやすくなります。
市区町村の広報誌にも、その時期に使える制度がまとまって掲載されていることが多いので、目を通しておくと発見につながります。直接相談したい場合は、市役所・区役所の高齢者福祉を担当する課や、地域包括支援センターが窓口になります。
3. 制度を活用するための3つの注意点
使える制度を取りこぼさないために、次の3点を押さえておきましょう。
3.1 ①原則「申請主義」であること
年金生活者支援給付金も、高額療養費・高額介護サービス費の払い戻しも、多くの自治体独自の助成も、基本的には自分で申請しなければ受け取れません。対象に該当していても、知らずに放置していれば「もらい損ね」になってしまいます。
3.2 ②「住民税非課税世帯」がカギになること
年金生活者支援給付金の受給要件、高額療養費・高額介護サービス費の低い自己負担上限、多くの自治体独自の助成制度は、いずれも「世帯全員が住民税非課税であること」が条件になっているケースが目立ちます。
自分の世帯が非課税に該当するかどうかを把握しておくことが、制度活用の第一歩です。
3.3 ③毎年・定期的な確認が必要であること
年金生活者支援給付金の基準額や国民健康保険料の軽減基準は、物価や制度改正に応じて毎年度見直されます。高額療養費制度も段階的な見直しが進んでいる最中です。自治体独自の助成制度も、予算や方針の変化で内容が変わることがあります。一度調べて終わりにせず、年に一度は最新の情報を確認する習慣を持つと安心です。
4. まとめにかえて
年金生活者を支える制度は、年金生活者支援給付金のような全国一律のものから、自治体独自の敬老パスや助成金まで幅広く存在します。どの制度が使えるかは世帯の所得状況や住んでいる自治体によって異なるため、まずは自分の世帯がどの区分に該当するのかを確認することが第一歩です。
広報誌や市区町村の窓口、地域包括支援センターをうまく活用しながら、使える制度を取りこぼさない年金生活を送ってみてください。
参考資料
和田 直子