3. 【シミュレーション】毎月3万円を積み立てるといくらになる?

金融庁の「つみたてシミュレーター」を使い、毎月3万円を年利3%で積み立てたと仮定すると、将来の運用資産額は次のようになります。

積立投資の運用シミュレーション6/6

積立投資の運用シミュレーション

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

【運用期間:元本・運用収益・合計額】

  • 10年間:360万円・58万円・418万円
  • 20年間:720万円・261万円・981万円
  • 30年間:1080万円・656万円・1736万円

10年間では、積み立てた元本360万円に対し、運用収益は58万円です。

20年間では261万円、30年間では656万円まで増え、運用期間が長くなるほど収益部分も大きくなっています。

これは、運用によって得た利益を元本に加え、さらに運用する「複利」の効果が積み重なるためです。

ただし、年3%の利回りが毎年続くことを保証するものではありません。

実際の運用では価格が上昇する年も下落する年もあり、最終的な金額が積立元本を下回る可能性もあります。

シミュレーションは将来の運用成果を予測するものではなく、積立額や運用期間を考える際の参考として利用しましょう。

中本 智恵
年3%の利回りは、全世界の株式や債券などに分散投資した際の現実的かつ着実な目安です。ただし、毎年均一に3%ずつ増えるわけではなく、下落する年もあります。将来の物価上昇(インフレ)からお金の実質価値を守るためにも、長期的視点での運用は不可欠です。

4. 初心者が「新NISA×ほったらかし投資」で成功する3つのポイント

では最後に、初心者が「新NISA×ほったらかし投資」で成功する3つのポイントについて見ていきましょう。

なお、ここでいう「成功」とは、必ず利益を得ることではなく、自分の家計や目的に合った方法で、無理なく長期的な資産形成を続けることを指します。

4.1 ポイント1:当面使わない余裕資金で始める

投資には元本割れの可能性があるため、生活費や近いうちに使う予定のある資金まで回すのは避けましょう。

つみたて投資枠は年間120万円ですが、上限まで使う必要はありません。

まずは毎月の収支を確認し、当面必要なお金を確保したうえで、無理なく続けられる積立額を設定することをおすすめします。

4.2 ポイント2:投資先とコストを確認して商品を選ぶ

つみたて投資枠の対象商品でも、投資先や値動き、コストは異なります。

商品を選ぶ際は、投資する国・地域、株式や債券などの資産、価格変動の大きさ、信託報酬を確認しましょう。

直近の成績や人気だけで判断せず、自分の目的や許容できるリスクに合う商品を選ぶことが大切です。

4.3 ポイント3:「完全放置」にせず定期的に見直す

自動積立を設定しても、口座を一切確認しなくてよいわけではありません。

結婚や転職などで家計や運用目的が変わった場合は、積立額や商品を見直しましょう。

一方、短期的な値下がりだけで慌てて売却するのは避け、当初の目的や運用期間に変化がないかを確認することが重要です。

5. ほったらかし投資は「長期・積立・分散」を続けやすくする方法

本記事では、新NISAの基本的な仕組みと、初心者がほったらかし投資を長く続けるための3つのポイントを解説しました。

新NISAのほったらかし投資は、何も考えずに商品を購入し、その後は一切管理しない方法ではありません。

長期保有を前提にすれば、日々の価格変動に合わせて頻繁に売買する手間を減らせ、投資先を分散した商品を選ぶことで、複数の企業や地域を個別に管理する負担も抑えられます。

投資初心者が長く続けるためには、当面使わない資金で始め、自分に合った商品を選び、家計や目的の変化に応じて見直すことが大切です。

「完全に放置する」のではなく、長期・積立・分散を意識しながら、無理のない設定を維持していきましょう。

参考資料

中本 智恵