2. 【貯蓄の二極化】年収・世帯別にみる「投資」へのシフト

収入や労働環境の格差は、将来に向けた「資産形成」のスピードにも影響を与えています。ここからは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が公表した「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」の結果をもとに、単身・二人以上世帯それぞれ年収別の貯蓄事情を深掘りします。

※この章における「貯蓄」とは金融資産保有額であり、金融資産保有額には預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

2.1 《二人以上世帯》年収1200万円以上「資産の半分」が投資へ

《二人以上世帯》種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)2/3

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」

二人以上世帯では、教育費や住宅購入、老後資金といった将来のライフイベントを見据え、年収の増加と比例して着実に資産を積み上げていく傾向が顕著に見られます。

■資産規模のリアル

全国の平均保有額は1940万円。一方で、年収1200万円以上の層では、平均5635万円まで資産が積み上がっています。

■有価証券へのシフト

年収が高くなるにつれて、株式や投資信託など「投資」への配分が増加します。年収1200万円以上の層では、資産の半分をこれら有価証券が占めています。

■年収500万円未満の世帯

預貯金や保険といった「流動性と安全性の高い資産」に重きを置いているのが特徴です。将来的な運用を見据えつつも、まずは家族を支える基盤として生活防衛資金の確保を優先にした堅実な姿勢が見て取れます。