5.3 働くことで得られる収入以外のメリット
働くことの利点は、収入面だけではありません。
内閣府の調査によると、「収入のため」に働くシニアが多い一方で、仕事を通じてやりがいを感じたり、社会との関わりを維持したりすることに価値を見出している人も多くいます。
高齢期の就労には、以下のような側面もあります。
- 社会とのつながりを維持できる
- 生活リズムが整う
- 健康維持につながる
これらの要素は、結果として医療費の抑制や介護が必要になるリスクの低減につながる可能性も秘めています。
老後の生活を支える手段として、「働くこと」を前向きに捉える人が増えているのは、こうした複合的なメリットがあるからでしょう。
5.4 ただし「年金との関係」には注意が必要
一方で、就労によって収入を得る際には、公的年金制度との関係を正しく理解しておくことが不可欠です。
給与や賞与の金額によっては、受け取る年金の一部が支給停止になる場合があります。
特に厚生年金を受給している場合、収入に応じて年金の支給額が調整される仕組みが導入されています。
そのため、「働けば働くほど手取りが増える」とは限らず、制度の仕組みを理解した上で働き方を考えることが大切です。
この就労と年金の関係を具体的に定めているのが「在職老齢年金制度」です。
次章では、その仕組みと最新の改正内容について詳しく解説します。
