3. 年金についての「よくある誤解」3つ
現在の日本の年金制度について、「破綻する」「払うだけ損する」などの誤った情報を見聞きすることがあります。
よくある誤解3つについて、真相を解説していきます。
3.1 【誤解1】将来、年金制度は破綻する
少子高齢化や年金保険料の負担増などの状況から、年金制度はいずれ破綻するという誤解が生じています。
しかし、年金原資は加入者からの保険料や積立金、国庫負担が充てられており、現役世代が存在する限り支給が停止することはないと考えられています。
さらに、社会情勢に合わせて給付水準を自動で微調整する「マクロ経済スライド」という仕組みが導入されており、100年先を見据えて制度のパンクを防ぐ工夫がなされています。
また、基礎年金の給付費の半分(2分の1)は国が税金で負担しているため、国が存続する限り年金がゼロになることはありません。
加えて、世界最大級の規模を誇る「年金積立金(GPIF)」による運用益も将来の給付を支える大きなクッションとなっており、多層的な仕組みで持続可能性が保たれています。
3.2 【誤解2】保険料を払うだけ損する
納めた保険料の総額よりも受給できる総額の方が少ない、ということも良く見聞きします。
しかし、老齢基礎年金の場合、65歳から受給を始めると、約10年(75歳前後)で支払った保険料の元が取れる計算になります。
現在の日本人の平均寿命を考えると、多くの方が納めた保険料以上の給付を受けられる設計になっています。
もちろん、寿命は人それぞれ異なるため絶対とは言い切れませんが、「長生きリスク」に対する保険と考えることもできるでしょう。
民間の個人年金とは異なり、公的年金は「一生涯」受け取れるだけでなく、社会情勢に合わせて給付額が調整されるため、物価上昇(インフレ)にも強いという特徴があります。
さらに、万が一の際の「障害年金」や「遺族年金」という保障もセットになっており、老後だけでなく現役世代のリスクもカバーしています。